Problem Solving in Clinical Medicine: From Data to Diagnosis |
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病院実習、あるいは研修医の時にいちばん知りたかったことは「この問題にどう取り組むべきか?」という「方法論」であった様に思う。しかし、そういうメソッドを体系化している人は少なく、またそういうませた質問などしようものなら「生意気だ。まず知識をつけろ。経験を積んでから物を言え」と一喝されるのがオチであった。そして一般病院勤務になり、研修医を指導する段になって同じような質問を受ける。やはりここはメソッド的にしっかりしていないと、彼らもまた私と同じような無駄を経験しかねない。そこで探して手に取ったのが本書。実例に則してアプローチが書かれているが、原則が明確なので汎化しやすい。同じ本を読んだ仲間と議論をする時も、「ほら、あの本のあそこにあった様に・・・」となるので、読んだ後も二度ならずおいしい。そしてこういう本にであうたび思うのは、何で似た様な和書がないのだろうと言うことである。翻訳でもいい。早く現れて欲しいものだ。 純粋に鑑別診断を考えるという点では、まずr/oすべき疾患や次に考えるべき疾患というような、個々の鑑別疾患に強弱がなく漫然と鑑別している印象をうける。加えて絶対的な鑑別疾患の量が少ない。しかしながら、鑑別に必要な疾患の特徴がよくわかり、検査の順序なども学べ、また考えさせられる。これは良書であろう。鑑別疾患の幅を増やしたい人や鑑別疾患に燃えている人には少し物足りないかもしれないが、鑑別疾患をこれから学ぼうという人にはオススメである。 Section1・2に大別分かれています。S1はEBMや診断学について、S2はおもにCase Studyで各症例ごとに問題がついてきます。EBMについては、この本では基本的なことにしか触れていませんが、臨床現場で威力を発揮するだろうなという雰囲気はつかめます。圧巻なのは診断学で、初診患者さんのだいたいの疾患予想ができるようになります。というのは疾患概念の全く違う病気を同時に思いつくような発想を、練習問題を使って体系的に徹底して教わるからです。いずれもPaul Cutler博士の臨床極意を安価で学ぶことができます。Case Studyに関してはMosby社から出ているDiagnostic Strategies for Internal Medicineより内容が比較的あっさりとしていますが、内科学だけにとどまらず、精神科、婦人科領に渡って、実際の医療現場で比較的頻度の高い疾患が数多く載っています。また各症例毎についてくる問題で類似疾患を同時に学んでいきます。 私はこの本をS1は臨床講義期間中に、S2はポリクリ中に読みました。この本は勉強会用というよりは独習用に向いていると思います。内科学だけでも疾患概念をざっと身に付けてから読み出すのがお勧めです。 Problem Solving in Clinical Medicine: From Data to Diagnosisを楽天で検索 |