The J.R.R. Tolkien Audio Collection |
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録音状態があまりよくないこともあり通勤中リスニングするのはあきらめ、自宅の静かな環境で、原書を前に拝聴した。正解だった。 開いた本から、キラキラと生気が舞い上がったように錯覚するほど、教授の朗読がお見事なのだ。特に、Hobbitから抽出されたゴラムとビルボのなぞかけ対決は圧巻。オックスフォード大学の英文学の教授をされていたから、堅苦しい棒読みを想像していたら、とんでもない。言葉に魂が入るとはこういうことを言うのだろう。教授は、生き生きと、実に楽しそうに、1952年の録音の時点ではまだ未発表だったLOTRの原稿から数々の詩歌とHobbitのワンシーンを朗読している。Fellowshipのバスソングの詩の最後には、教授のたのしそうな笑い声が、そして、サムが暗唱するトロールの詩の頭では、「エヘン」なんていう咳払いまで入ってる。エントの歌の朗読も素晴らしい。 教授が原稿をめくる音、椅子がきしむ音、ドアを開け閉めするかすかな音まで入っていて、まるで目の前にトールキン教授がいらっしゃるような錯覚を覚える。そう、毎週木曜日に.C.S.ルイスの書斎に集まったインクリングスの会合に同席を許されたような気分になるのだ。 専門家ではない私には、エルフ語の詩歌は遠い存在だったけど、この中で教授がLOTRの中で使われているシンダール語とクェンヤ語の詩歌を朗読されており、なんて美しいんだろうと陶酔。また、あの有名なOne Ringの詩が流れてきたときは、思わず正座してしまいそうになった。 教授の朗読に耳を済ませると、LOTRの世界がほんの少し身近になったような気がした。作者の肉声を再現するこのCDは私のLOTRの慎ましやかなコレクションの中で一番大切な宝となっているのである。 J.R.R.トールキンのファンには絶対おすすめの、ご本人による朗読CDです。4枚組で、2枚がJ.R.R.トールキン、2枚が彼の息子クリストファーによる録音です。J.R.R.トールキン教授は噂どおり、とっても早口です。でも、聞き取れなくても、英語が分からなくても、彼の作品の愛読者なら十分楽しめますよ! 「ホビットの冒険」のビルボとゴクリのなぞなぞ問答では、作者のイメージのゴクリの声が聞けるんです。「指輪物語」からは、主に詩の部分ですが、ビルボの歩く歌、フロドの牝牛は月をとびこしたや、アラゴルンのベレンとルシアンの歌、ギムリのドゥリンの歌、レゴラスのニムロデルの歌、ボロミアを悼む歌、エントの歌などなど、たくさんの詩が読まれています。ほとんどが朗読ですが、サムが歌ったトロルの桊??は、節をつけてとっても楽しそうに歌っています。エルフ語の歌もあるんですよ。「トム・ボンバディルの冒険」が聞けるのも嬉しいです。 ページをめくる音なども入っていて、きっとこんな風に『インクリングス』(文学を愛好する友人達のあつまり)で、C.S.ルイスなどに朗読を聞かせていたのだろうなあ、と思うとファンとしては、感慨深いです。息子のクリストファー氏は、はじめJ.R.R.トールキンより朗読が上手だという理由で『インクリングス』に参加していたそうです。彼が朗読しているのは「シルマリルの物語」から「ベレンとルーシアンのこと」など3章です。 『The J.R.R. Tolkien Audio Collection』オーディオCD版を試聴する ※音声を再生できない場合は、ヘルプページをご参照ください。 Amazon.co.jp The J.R.R. Tolkien Audio Collectionを楽天で検索 |