格差社会ニッポンで働くということ―雇用と労働のゆくえをみつめて |
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労働の視点から格差をとらえる。ここでの「格差社会」の定義は明確ではないが、再分配後の所得格差だけでなく、それと不可分な働き方そのものの格差が生涯にわたって固定されることを問題視。 特に雇用形態による格差(=非正規労働者の問題)について、先進各国の事例が紹介され、フルタイム正社員という身分かそうでないかで所得も社会保障も大きく異なる日本の労務体系が非合理的だと説明される。雇用形態や企業の違いに関わらず職務別に賃金のベースが決まっているドイツの例などは説得力がある。ただし、これを可能にしているのは業種別に横断的な労働組合が企業と協約を結んでいるからで、本書で一貫して強調されている労使関係の重要性を示唆している。 著者の論点のユニークさは、労使関係に目を向けることで労働格差とも言える上記のような問題解決が図れるのではないか、という仮説である。特に、ノンエリート社員や非正規労働者を中心とする企業横断型の労働組合運動が、ペイ・エクイティ(同一価値労働同一賃金)の実現やセーフティネットの充実を通じて格差を緩和させることに期待している。その点で、これまでの日本型労使関係の中心であった企業別組合には批判的。 格差社会ニッポンで働くということ―雇用と労働のゆくえをみつめてを楽天で検索 |