バガヴァッド・ギーター (岩波文庫) |
|
売れ筋ランキング > バガヴァッド・ギーター (岩波文庫)
土台になっているサーンキヤ哲学を理解してから読むと一層深みを増してきます。宗教的な真理に至る道が非常に明快に記されていました。 感情に訴えてくる色彩が強いキリスト教の聖書に比べて、バガヴァット・ギーターでは、知性が解脱の要になると説きます。この部分が極めて新鮮でした。 同じ宗教でも宗派によって表現の仕方は様々に違うものだと思います。宗教の違いは文化の違いに過ぎず、本質は変わらないように思います。文化を尊重しながら、いろいろな宗教を濾過した真髄のところを自分の宗教にしていきたい。心に残る聖典のひとつになりました。 インドの叙事詩マハーバーラタの一部です。この部分だけ独立したようになって世界中で読まれています。この本では、前後のストーリーのあらすじが書かれていますが、本編だけでも独立した本として読めます。あらすじの部分に多くの神々の名前が出てきますが、この部分の理解は必ずしも必要ではありません(あらすじの理解にはPeter BrookのThe Mahabharataなどの映画などが助けにはなります)。キリスト教やユダヤ教とはことなる東洋的宗教・哲学観を理解するにはベストな入門書といえます。解説も非常にすぐれています。ヒンズー教の聖典ですが、仏教的な考え方の基礎は、この本で理解できますので、仏教の理解にもつながります。宗教の壁を超えた偉大な思想がここにありますので、無宗教の人にも他宗教の人にも人生の指針を求めるすべての人にお勧めです。 卒なくまとまっているとは思うけれど、なんていうのかなあ、こういう聖典の類の本って、その他一般的な本のように知性で一節一節を表す文字の意味を理解して読むものでは無くて、一節一節に込められた霊性の息吹を魂で感じ取るように読むものだと思うので、その意味では心に響かない、魂に訴えてこない・・・。学問の為の書としては上々だと思うけど、聖典本来が持つ霊性を高めるための書としての役割は不十分かなあと感じる。 この手の本は、霊性の高い人自身が注釈したものでないと、やはり魂に染み入らない。そういう意味ではヨガナンダの"God Talks With Arjuna : The Bhagavad Gita" が翻訳されたらぜひ読んでみたいものだ。スワミ・プラブパーダの「バガヴァッド・ギータ あるがままの詩」も一時期邦訳が出回ってて、非常にいい本だったが、いつの間にやら入手できなくなったし。他にも無くはないが、国内で入手できるギータ本は、今のところはお寒い状況かな。 ただまあ、本書の良いところは、一節毎に、ごちゃごちゃした注釈が無くて、全ての節にざっと一気に目を通すことができるので、あの話はどの章のどの節だったっけ?という場合には、結構重宝するけど。 インド大衆にとっては聖書にあたる『バガヴァッド・ギーター』。カースト制度を支えているのもまさにこの聖典だといえるでしょう。苦しい環境にあっても笑顔を忘れないインド人の精神性の基盤はこれを読めばよくわかります。 インドに興味のある人は必読!! バガヴァッド・ギーター (岩波文庫)を楽天で検索 |