モンテ・クリスト伯〈1〉 (岩波文庫) |
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自分が読んだ小説の中で1番の名作と思っている本です。初めて読んだのは学生のころでした。 ずっと前におすぎかピーコが新聞の人生相談の欄で読んでみるように勧めていたので、騙されたと思って読んでみましたが。読んでよかったと思いました。 ダンテスが無実の罪で投獄されてから脱獄し、財産を手に入れてモレル氏に恩返しをする場面とか、徐々に自分を陥れたものたちを追い詰めていくところが気に入っています。 あちこちに張り巡らされた伏線が最後のほうでどんどん回収されていくようすなどは特に圧巻です。 日本では「巌窟王」の名で知られる「モンテクリスト伯」。多くの人に知られる究極の復讐劇。 その魅力は、何といってもモンテクリスト伯の人柄にあります。想像を絶する圧倒的な財力に泰然自若とした態度、落ち着いた容貌、気品ある優雅な物腰に巧みな話術で、周囲を魅惑する伯爵ですが、彼は他人と接するときは必ず見えない壁を築き、決してその中には踏み込ませない。それが、伯爵を神秘のベールで包み込み、より一層彼の魅力を際立たせるのです。 しかも、彼は復讐を心に誓いながらも、その性は「善」であり、彼の魂はお人好しなのです。悪魔の周到さと頭脳で復讐を遂行しながらも、彼は時折自問します。果たして自分にここまでする権利があったのか。憎い仇であったはずが、「やりすぎたか」と反省しさえします。 彼は人前では常に「モンテクリスト伯」の仮面をかぶり、それをはずすことはないのですが、唯一マクシミリアンやその妹夫妻と接するときだけはたまにマスクの影から人間の姿が見え隠れするのが、とても可愛らしかったです。終盤での、可愛いマクシミリアンを案じるあまり、もはや仮面をつけることすらできなかった伯爵は、それまでとは違った魅力で満ちていました。 私は読み始めたときから、復讐を終えた後の伯爵の最後が気になって仕方なかったのですが、思わず作者のデュマに感謝したくなるようなラストだったと思います。7巻読み終わったあとには、きっと誰もがモンテクリスト伯に魅了されていることでしょう。 この本はとのかく面白い。純真で人を疑うことを知らない主人公ダンテスが冤罪で牢獄に入る 物語。そう、物語はそれから、始まる。これは読まないと面白さが分からないから、なんとも いえないんですが、偉大な作品には必ず偉大な魂が込められていること。人の醜さ、憎しみ 、嫉妬。それらにはまり込んだ人間は底なしに醜くなり、蹴落とすことしか考えられない。 これは壮絶な復讐劇でもあるけれど、偉大な魂しか伝えられない純真で誠実で美しい心が 表されてる。これを読んで思ったこと。汚い醜い人間には絶対に負けない。偉大な精神を築き あげて、どれだけ、躍起になって人を傷つけようとしてもびくともしない偉大な人間になれという メッセージがこめられてる。何故モンテ・クリスト伯は復讐できたか? それは一番の偉大なメッセージがこめられてる。 エンターテインメントというとても広い枠での「傑作の1つ」と言ってしまおう。その一方で★が4つの理由は、圧倒的に密度の高い文章が負担に思う方もいらっしゃるかもしれないという、些細な心配による。 さて、もはや復讐劇の代名詞的存在としてよく知られており、わざわざ別の言い方は必要ないと思いつつも、あえて「壮大なドラマ」と紹介したい。登場人物の人となりや心理描写は巧みで、彼らが生きる時代(世界)もまた、緻密に、明確に、あるいは壮麗に描き出されている。それがお互い邪魔をすることなく折り合って、脳内にその情景が次々と描き出され、いとも簡単に作品に没頭できるはず。いささか派手な言葉が並びすぎているが、この気持ちはお読みいただければ必ずわかるはず。決して、行き過ぎた評価ではないことが。 また、この1巻だけを手に入れて様子を見るという、ケチた考えをお持ちにならぬよう、忠告申し上げると同時に、残りの巻をすぐ手に取れる場所に置いた状態で読み始めることを、くれぐれもお勧めしたい。 復讐劇というよりは勧善懲悪物に分類するべき小説と思う。 久しぶりに読んだが、訳文もこなれているので、話にひきこまれてしまい、 前回は、最後の方を徹夜して読み通したが、今回も、夜更かししてしまった。 小説好きを自認する人は、一度この本を読み通してみるといい。 今も昔も復讐鬼の物語が人々の心を惹きつけてやまないのは、それが幸福と安寧に背を向けた人間の究極の姿だからであろう。世界の文学史上最も有名な復讐鬼、モンテ・クリスト伯。19世紀フランスの文豪、デュマが創造したこの人物もまた、目的を果たすごとに、底なしの泥沼へと一歩足を踏み入れていく。 本名、エドモン・ダンテス。マルセイユの前途有望な船乗りだった彼は、知人たちの陰謀から無実の罪で捕えられ、14年間の牢獄生活を送る。脱獄を果たし、莫大な財宝を手に入れたダンテスは、モンテ・クリスト伯と名乗ってパリの社交界に登場し、壮大な復讐劇を開始する…。 文庫本で7冊の大著である。物語に多少「できすぎ」の感もあるが、そんな懸念をすぐに吹き飛ばしてくれるほど波状に富んだ展開で、息をつく暇もなく読み通してしまう。フランス文学の大著といっても、机に向かって姿勢を正して読む、というよりは寝そべりながら読むうちについ夜更かししてしまう、というタイプの作品である。 何と言ってもこの小説の白眉は、伯爵の用意周到かつ執拗な復讐の過程である。着々と目的を遂行していく姿が、心理描写をいっさい排した文体で描かれ、後年のハードボイルド文学をも連想させる。 復讐の物語にハッピーエンドはあり得ない。もしあるとすれば、主人公がどこかで「妥協」を見出す必要があろう。モンテ・クリスト伯が最後にどんな選択をするのかも、読みどころのひとつである。(三木秀則) モンテ・クリスト伯〈1〉 (岩波文庫)を楽天で検索 |