山猫 (岩波文庫) |
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シチリアの公爵一家のごく周辺に登場人物を絞って19世紀という歴史の変遷を描いている。貴族にとっては、このときが最大の転換期であり、“封建時代からのなにか”が、決定的に失われる分断期なのである。主人公であるドン・ファブリーツィオは、自分の子孫は残したものの、封建時代からの貴族たる精神は、自分の代で失われることに、死ぬ前に気がつく。 この小説を読むと、ランペドゥーサの筆にのって、19世紀のシチリアの公爵の喜びや幻滅を感受し、時の移ろいを一緒に生きていくような気分にさせられる。現代とは、また違う「豊かさ」を味わせてくれる。 バルザック+スタンダール+プルーストといった感じの、本格的な小説。 山猫 (岩波文庫)を楽天で検索 |