謎とき日本合戦史―日本人はどう戦ってきたか (講談社現代新書) |
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なかなか面白い。白兵主義の幻想を出発点として、日本の合戦史に新しい視点を導入している。 惜しむらくは、著者が在野の研究者であること。アカデミズムの人間ではないために、その意見が学会で省みられる機会は少なく、また信憑性も予測しづらい。素人目には精密な論証がされていて、問題ないと思えるのだが、通説への反発から一方的な論調になっている部分もみられ、いきおい誇張などがあるのでは、と危惧してしまう。 本書で述べられている日本刀の役割は、従来の鈴木眞哉氏の主張を繰り返すものだ。この説もまた、かなり説得力がある一方で、疑問の残る点もある。 戦国時代の合戦の真の姿というのは、歴史マニアならずとも気になるところだ。しっかりと書けば本も売れるだろう。アカデミズムの学者とも協力して、さらなる探求を望む。 日本刀が如何に実践向きでないかはそれとなく知られていたと思うのですが(時代劇の様に何人もバッサバッサとは切れないというし)、しかし戦国時代は首取りの道具であったとは以外でした。主戦武器はむしろ弓矢であったとは、まさに明治以降の白兵神話をそのまま信じ込んでいたようなものです。実際は白兵など戦国時代からの伝統でも何でも無いのに(そんな無謀な戦い方はしておらず、むしろ合理的だった)日露戦争後、そのデタラメ(神話)がまかりとおっている事実は、もっと知られるべきだと思います。 論点が、「日本人は伝統的に白兵戦が得意だ」という思想(思い込み)がいつから始まったのか、という点に終始しており、もっと幅広い議論、「謎とき」を期待して読むと期待はずれに終わってしまいました。 謎とき日本合戦史―日本人はどう戦ってきたか (講談社現代新書)を楽天で検索 |