響きと怒り (講談社文芸文庫) |
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正直最後まで読めませんでした。というのも訳文の、とくに会話部分が無理やりアメリカ南部の方言調を出そうとしているのか、癖があって、読む気をなくしてしまったからです。 その後フォークナーとは離れていたのですが、新潮文庫の「サンクチュアリ」と「八月の光」を買って読んでみると、(その二作は)読みにくい方言調がなくて読めてしまいました。 もはや言葉の可能性を超越してしまっている。 知的障害者、自殺直前の青年、エゴの塊のような男をそれぞれの章の語り手に据えるという試みもすごいが、そのキャラクターを完全に活かしきって1つの完結したストーリーへとまとめ上げてしまっているところがすごい。 よほど自分の作家としての才能に自信がなければこんなことはできない。 最初は多少、読みづらさを感じはしたが、慣れてしまってからはとにかくストーリーにはまり込んでしまって、読み終えてしまうのが惜しいとさえ感じた。 これまで読んだ小説の中で最高の作品である。 これ程までに衝撃を受けた作品に出逢ったことはまだなかった。 時間構成、文章表現どれをとっても斬新さがあるのだ。アメリカの一家族の衰退していく様子を描いていて、それぞれの憎しみ、愛情、悲しみが渦巻いている。意識の流れに沿って読み進めていくのだが、第一章は障害者の主人公であるため、理解するが困難であった。そんな中にも純粋な心や周りの愛情がひしひしと伝わってくる。私は迷わずこの作品を卒論に選んだ。 響きと怒り (講談社文芸文庫)を楽天で検索 |