伊藤まさこのポッケのなかから |
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気取っていなくて、素朴な本だと思いました。 レシピは載っていないけど、作りたくなるような写真もたくさん載っています。 どちらかというと、写真を見て、そのコメントを読んで、ほのぼのする感じです。 「こはるの服」はよかった・・でもこの本はなぁ・・。これなら雑誌で十分です。出版社が「伊藤まさこ」というブランドに頼り切っている感じがして好感が持てませんでした。 「まいにちつかうもの」ほどのインパクトはないにしても、シンプルで洗練されたセンスが満載で、「まいにちつかうもの」と合わせて読むと著者の物選びの世界が更に広がる感じがします。 アラビアのお皿とか、石や貝殻をお箸置きに使っているところなど、生活の中で美しく使われているものを見ると心が豊になる気がします。 しかし、裏を返せば洗練されすぎて、著者の生活が感じられずに物足りない感があることもまた事実。「ポッケのなかから」というタイトルを生かしきれていないような感じもします。 気に入っているのは「ゆず・きんかん」のページ。黒いクロスの上に黄色の柚子が無造作に載せられている写真は、きりっと引き締まった緊張感と美しさがあって、グラスの中のサイダーときんかんのコンポートもとても美しい。 伊藤まさこさんファンの方々には失礼ですが、個人的にはこの本の作りは素朴というより粗雑な印象を持ちました。 この著者の本で評価できるのは、オリジナリティーが強い「こはるのふく」です。 この本はもう既に他の料理研究家やデザイナーなどが紹介しつくしてきた世界と、昔から多くの家庭にあった暮らし方を見せているだけ、というのが正直な感想です。もちろんこの本で初めてそのようなものに出会った人にとっては、新鮮でステキな本だと思います。 やたらにポッケから出してひろげて見せるものではなく、しまっておく大切さを考えさせられました。大事なものが消費社会の中に迷いこんでしまわないように。 伊藤まさこさんの本はこの本と『毎日つかうもの』と二冊持っていますが、こちらの方は、衣食住だけに限らず、東北へ鋳物や工芸品をたずねて歩く旅の紹介などあり楽しめました。ただ少し残念なことは、堀井和子さんと全く行く店、購入するものが同じだったこと。こだわりを大事にされる両者のことですので、同じものに惹かれるのは仕方ないことですが。大好きな伊藤まさこさんなので、ちょっと残念でした。 伊藤まさこのポッケのなかからを楽天で検索 |