異邦の騎士 改訂完全版 |
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このお話はかなり衝撃的でまず記憶喪失の男の視点でいきなり始まって何が何やらわからぬ ままに強引にめまぐるしく展開していき、そのまま完結しようとするから「おい、ちょっと 待て何か違うぞ...」と思ってた矢先にドーン!!!!ですね。。 トリック以前にストーリー自体が今一つ構築されきっておらず色々批評があるのは確かなん だが、この「異邦の騎士」のどこに魅かれるのかと考えると人物のなまなましい描写ですよ ね(御手洗潔とゆう常人とは逆に一周廻る過程で最高に人間臭い男を合わせて、、)。 骨組みは脆いが、もう何だろう有り余るほどのふくよかな肉付けが最高なんです。 そして何よりすばらしいこのタイトルは、、、この作品は色々な諸事情があってタイトル付け も随分苦心惨憺したらしいのですが、バイクにまたがる御手洗の件といい、リターン・トゥ・ フォーエヴァーの浪漫の騎士の件といい、様々な思惑の中異邦の地で巻き起こった事件の先に あった泥臭い騎士道精神といい、まるで最初からそこにあったようなナイスネーミングだ。 ミステリーとして読むには多少難がある作品ではあるが、とはいえ大ドンデン返しは純粋に 衝撃的だし何より純粋に友情や愛や人間について考えさせられたり得るものが多いですよ! いえ、作品のことじゃありませんよ。 最悪なのは、自分が最初に読んだ御手洗シリーズがこれだったということです。 初読では、単に男と女の感動的な物語という印象でしたが、 なるほど、「感動的」という意味はこういうことでしたか。 と、後になって納得…。 ホント、記憶喪失にでもなって、御手洗シリーズと「正しい順序」でもう一度出会いたいです。 昔、御手洗シリーズを読みあさった時期に一度読んだのですが、長旅もあり久しぶりに手に取りました。 トリック云々の前に、ストーリーが面白い。 多少強引な部分もありますが、元町、関内あたりが好きな自分としては、情景まで想像できてよかったです。 でも、やっぱ悲しい話はあとに残るなぁ。。 この作品、推理小説としていろいろ突っ込みたいところや、展開的にええ?って思ったところはあります。 けれども、そんなことより(ある意味失礼な意見ですが)、作品全体に通ずるうらさびれた昭和の雰囲気といいますか、路地裏の臭いがとっても胸に迫ります。 これが発刊当初からあったものなのか、多少時が流れたから感じられるものなのかは、 昨今今作を読んだ自分にはなんとも判断が難しいところではありますが、作品全体の雰囲気がとっても大好きです。 この作品は島田氏の実質的第一作であります。 主人公の荒々しさと若さは、まるで氏のそれがそのまま文章に叩きつけられているようです。 ミステリー要素もさることながら、あふれ出す青春小説的魅力が 島田氏の作品のなかでも特に人気がある要因かと思われます。 余談ですが、作中で触れられているアルバム「The Incredible Jazz Guitar」は全くのジャズ素人の私でも気軽に聞ける、お勧めの作品です。 異邦の騎士 改訂完全版を楽天で検索 |