ぼくのボールが君に届けば (講談社文庫 い 63-16) |
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収録されている短編すべてが野球と死をモチーフとした作品。 著者の野球を愛する気持ちが伝わってきます。 今まで野球について何の思いもなかったのですが、 なんとなく「野球を愛する人」のことを理解できたような気になりました。 「青空にボールが舞い上がった時、皆がひとつのものを見上げてるってことが俺は好きなんだ」 純粋に野球を愛する心が伝わってきます。 また角田光代さんのあとがきも秀逸。 キャッチボールでいうところの「ボールを投げられた側」を描き、 そのボールを自分で取りにいく=その凛とした生き方、と解説している。 これでまた全ての短編が再び心の中で輝いた。 キャッチボールって面白い。だって変なボールを投げても,取りに行くのは相手で,投げたほうは「ごめんごめん」って謝っていればいいから。こういうセリフが複数の物語に出てきます。言われてみれば確かにそうだ。面白いね。 作風が重松清に似てるんだけど,「30代後半で家庭に疲れ気味の会社員」ってのが典型的な主人公像である重松作品に比べると,多くの短編では主人公の年齢層がやや上。しかも人生のバリエーションが多く感じます。 それゆえに身につまされるとか,感情移入とかはあまり起きないんだけど,同じテーマを描いているのにこれだけ幅広い背景を用意できるのかと,作者の引き出しの多さに感服。 ぼくのボールが君に届けば (講談社文庫 い 63-16)を楽天で検索 |