オクターヴ 1 (1) (アフタヌーンKC) |
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「売れないアイドル」を引退した主人公雪乃。 故郷に帰るも、周囲の奇異の目に晒されたことで学校を辞め、 見習いマネージャーとして芸能界の仕事に戻り、貧乏生活の中で 偶然であった節子という魅力的な女性に惹かれ関係を深めてゆく、という話です。 他の方もレビューで説明されているので詳しいストーリーは割愛しますが、 「希望が描けず、世間との距離に悩み、そんな状況から自分を救ってくれる いい人がいれば何もかも上手くいくのに、みたいな他力本願な欲求」と、 「そうは言っても変な妥協をしたいわけではなく嫌なものは嫌、でも どうしたらいいか分からない」という、この年の女の子の持つ揺れる心情を、 日常的な生活感から描いている点がとても印象的でした。 希望が持てず途方にくれる雪乃の前に現れた、なんとなく似たような境遇を持ち 共感できる節子。そしてその節子と瓜二つの弟。 題名のオクターヴが暗示するのは、同じ境遇、同じ指向を持つ二人、という同質性なのか、 それとも、同じ音なのに交わることのない音階にいる、という乖離性なのか。 節子への気持ちが、結局は憧れや一時の逃避で終わるのか、それとも、 本当の愛情として物語が進むのか。 今後の物語の進行によって、題名の「オクターヴ」が何を意図しているか 分かるのではないのか、と勝手に考えています。 今後も目が離せない作品だと思いました。 『すずめすずなり』の秋山はるの新作。暖かい印象の変則ホームコメディだった前作から一変して、本作はコメディ要素なしの百合ものとなっています。 元「売れなかったアイドル」で、現在はアイドル時代の所属事務所でマネージャー見習いをする主人公・宮下雪乃。こうした経歴から雪乃は複雑な思いを胸にかかえて日々をすごしています。 アイドル引退後、地元の人々の心ない言動に傷つき注目されたくないという思いで再上京したが、うらはらに誰かに見られたい/認められたいというみたされない欲求もいだいている。処女で男性不信気味だが、恋愛や結婚には少女らしい(そして逃避的な)憧れをもっている。 そんな宮下雪乃と岩井節子のガールミーツガールが第1巻では描かれます。 リアル系、アート系、萌え系のどこにもカテゴライズされない絵はやや地味めながらとても清潔感があります。セックス描写もあり、わりに直裁的な表現で性的なことがらは語られますが、いやらしい感じがしないのは絵柄の力が大きいです。 個人的には多くの百合作品は「少女と少女」の関係の空想的な美しさを楽しむ部分が大きいと思っていますが、本作はそういったフィクションにおける「女性間の恋愛」の空想性から距離をおく点に特徴があると思います。 (1巻の時点では)雪乃が多分に節子を偶像視して、2人の関係という楽園に逃避する物語として描かれているように思います。そして、その雪乃の姿勢は決して肯定的には書かれておらず、その楽園の危うい空気、崩壊の予感が全編に漂う部分がとても良くできていると感じます。 身体的なリアリティは希薄であるにもかかわらず、それでいて妙に生々しいという不思議な空気を持った作品で、どんな展開になるか読みにくいので続きが楽しみです。 今年のアフタヌーンの新連載はどれも面白いです。 オクターヴは、女性同士の恋愛ものです。 繊細な表現で、とても静かに包まれています。 単行本が出るのを心から待っていました。 絵と線の、物語との親和性がすごいと思います。 表紙の絵の通りの内容と言って良いくらいに イメージが装丁に出てきている感じがします。 ゆったりとしたゼリー状の、柔らかな、 水と空気の中で、やんわりとゆっくり進んでいくような恋物語。 日々の生活に疲れてる人にもおすすめです。 元"アイドルグループの一員"で 今はマネージャー見習いの主人公と 元"音楽ユニットの作曲担当"で 今は独立したけど売れない作曲家、 恋はコインランドリー屋さんで始まります。 細やかな手と手を、からめあう物語、はじまりました。 オクターヴ 1 (1) (アフタヌーンKC)を楽天で検索 |