名画の言い分―数百年の時を超えて、今、解き明かされる「秘められたメッセージ」

名画の言い分―数百年の時を超えて、今、解き明かされる「秘められたメッセージ」

売れ筋ランキング名画の言い分―数百年の時を超えて、今、解き明かされる「秘められたメッセージ」  
名画の言い分―数百年の時を超えて、今、解き明かされる「秘められたメッセージ」

名画の言い分―数百年の時を超えて、今、解き明かされる「秘められたメッセージ」


価格:¥ 2,400(税込)
集英社  (2007-07)
/木村 泰司/
単行本 247ページ
売れ筋ランキング:80352
怖い絵
怖い絵2
西洋名画の読み方 1 (1)
ルネサンス美術解読図鑑―イタリア美術の隠されたシンボリズムを読み解く
名画の秘めごと―男と女の愛の美術史

「怖い絵」「怖い絵2」を購入した際、おすすめされ、評価も
高いので購入してみました。
その結果なので、多少他の本と比べてしまう感じの評価になってしまうのですが
期待していたよりも「エンタメ」色が薄く、学問としての「美術史」に近かったので
私には途中で飽きてしまいました。

 「怖い絵」や「ダヴィンチコード」的な本と違って、古代ローマから現代までの
絵画・彫刻等を時系列順に追っているので、歴史的背景についても一枚の絵についても
説明がすごく少ないです。美術史をさっと知りたいとか、これからイタリアなり
フランスなりを旅行するに当たって、美術館を見て回る前に一度総復習をしたいと
いう人には向いているかもしれませんが、怖い絵やダビンチコード的な楽しみ方を
したい人にはやや物足りません。また、西洋美術を網羅してしまっているばかりに
自分にはどうしても興味を持てない時代とか国もでてきてしまい、そこも含めて
読み通さないといけないと思うと、やっぱり楽しみというよりは「学問」という
感じです。

文章は決して難しい言葉を使っているわけでもなく、作者の講演会などを聞いて
いるような文章ですが、文章のプロではないからか 途中で単調さに飽きてしまい
ました。


明快である。著者は自身を持って、自分の考え方を開陳する。
ここまではっきりとものをものを言い切る人はあまりいない。それほど切れ味は良く、読者は読み進むに従い洗脳されていく。別に悪い意味ではない。美術とは感じるものでなく読むものであるというのは正しい。展覧会に足を運び、画集と夜永を共にする時間を長く持てば誰しも美術とは何か、美術史とは何かという素朴な疑問に取り付かれる。そんな時、まず、この本を手にとって読んでみることをお勧めする。好きか嫌いか、いいか悪いか。そんな主観的な見方をしていた人はたちどころに雷にうたれたショックをうけるに違いない。
美術は歴史とは切り離して考えられないし、美術がその一部であるところの文化も歴史をつくる一要素となっている。そうなると、歴史と文化と美術の関係、別の言葉で言えば、その時点の人々の考え方、価値観、時代背景、そのようなものが美術とどう関係しているのかという好奇心が頭をもたげてくる。本書はそういう好奇心を刺激してくれる一冊になると思う。この本は、美術とは何かについて考えてみたい、美術史について知りたいと思い始めた人が、先に進むためのとても魅力的な前奏曲になるだろう。

 著者はカリフォルニア大学バークレー校で美術史学士号を修得した西洋美術史家。
 本書は冒頭から読者にこう語りかけます。

 「美術は見るものではなく、読むものです」(2頁)。

 感動するかどうかといった感性のレベルで(近代以前の)西洋美術を見るというのは、美術を見たことにはならない。それは人間の感性などあてにならず、理性的であることに重きを置いた西洋文明の中で生まれた美術なのだから。
 それでは、西洋美術を駆動してきた政治や経済、宗教や社会の歴史をきちんと理解してもう一度なじみ深い美術作品を見つめなおしてみようというのが本書の狙いです。

 私は非常に大きな興奮とともに本書を読みました。

 美術の歴史もさることながら、高校の授業で習った、そして受験の手段として知識を暗記するにすぎなかった世界史の断片のあれやこれやが、美術史をみつめなおす中で輪郭線も鮮やかに私の中で有機的に結びついていくのが手に取るように感じられたのです。

 ドイツが主だった美術史に登場しないのは偶像崇拝を禁じたプロテスタント化によること。(一方で音楽による宗教表現は進んだ。)
 北方ルネサンスでは宗教美術の破壊に伴って風景画や静物画の発展が促されたこと。
 裕福な市民階級の台頭と(教養のない人でも)分かりやすい絵画の誕生が表裏一体であること。
 フランス革命以降に起こった共和制と帝政・王政との目まぐるしい政治体制の転換が、やがて既成概念を崩す印象派という新しい芸術家たちが生まれる素地を準備したこと。

 それ以外にも、ここにはとても書ききれないほどの事柄にいちいち膝をうちながら本書を読み続けました。

 「です・ます」調の丁寧で平易な文章にも助けられ、古代から近代にかけての美術史を楽しく概観できる一冊となっていました。

 著者にはぜひ、続編として20世紀以降の現代アートについても、楽しく知的な美術解体書を書いてほしいものです。
 

個人的に好きな画家が描かれていないのは残念ですが、肩肘張らずに大まかな西洋美術史を学べるような気がします。知っているのと知らないのでは同じ絵を見ても感じ方が変わります。
できれば知って鑑賞した方が面白いですよね。
そういう意味で一読に値する本だと思います。
時々代々の叡知を結集し理想の美を追い求めた画家たちと、祈り・願い、そして富と権力の象徴としての作品を画家に求めたその時々代々の人々。その双方が同時に存在しなければ、これら名画は生まれなかった。そんな真実に気付かされます。衝動買いした一冊ですが、一気に読破してしまいました。最近になって様々な国際的ニュースを見聞きするうち、世界史をちゃんと知りたいと思い立ち、そこから宗教・ヨーロッパの歴史・そして絵画へと心惹かれるままにたどり着いたのが本書です。予想以上に盛りだくさんな内容でした。名画を通して世界の大きな流れを知ることが出来ます。個人的には、「天使とキューピッドの違い」「天使のランク分け」など、日本人的視点からの解説が必要な事柄にも興味を持ちました。もっと深い知識を得るにはやはり専門書に頼るしかなさそうですが、この手の本(西洋になじみの薄い日本人の視点から見た解説本)がもっと充実してくれれば、と思います。読んで損なし!の一冊です。
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