闇金ウシジマくん 10 (10) (ビッグコミックス) |
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今まで落ちて言った奴らは、そりゃ落ちるよっていうやつらだったが、今回のサラリーマン。 普通、いや、世の中とか、かえって普通の人よりちゃんと見ている。 お仕事も前の営業所では売り上げトップの実績。 しいて欠点をいうと、言い訳とか、説明が足りない。覇気がないというか。 奥さんにも、お客様にも、上司にも。 でも、これくらいのヤツなんてごろごろしている。普通だよ。 ある日、ギャンブルに誘われビギナーズラックで勝つ。 ここかと思うけど、もう行かない。 ギャンブルでは落ちない。 おいおい、このサラリーマンどうやって、落ちてくの? あたりまえだと諦めていたことをもう一度見つめ直す。 いつしか思考停止した私たち日本人への気付け薬となる作品。 現代日本に蔓延る醜悪な社会の実態をリアルに描く事に成功している。 サラリーマンくん編では過去数年で取り上げられたさまざまな社会問題を取り上げている。いろんな境遇の人々に読んで欲しい。 こんな作品に出会えて嬉しいと思う半面、自国の事だと考えると複雑な気持ちになる。 薄皮一枚の向こうに広がっている世界。 いつ自分が「向こう」側に行くかもや知れない潜在的な可能性を万人が有している。 このマンガはその世界を描くのが実に実に巧みである。 淡々と現実を描き続けるこのマンガは我々に何を教えてくれるのだろうか。 冒頭で彼が写した都会にはこのリアルを生きている人間が相当数いるはずである。 マンガなんてマ○喫で十分!・・・と自分も思っていました。 巷おもしろいと言われている作品も1回読めばよくって、二読三読なんてまずこの 10年はありませんでした。月並みですが「ウシジマくん」は違う。2回・3回読む 都度、人間観察・描写のリアルな怖さが深みを増してきます。再発見がある。 「金によって人はこうも変わる・変われる」。人間が誰しも隠したい・見せたくない・ 見たくない人間の奥底・本質を剥き出しに曝け出させるその筆力に圧倒されます。 10巻で登場するリーマンくんはより身近に感じられる分、その「恐怖」はリアルに 迫ってきます。物語の佳境は未だし、ですが・・・。本棚に堂々と入れておくには 抵抗あるけど、引出しの奥底に隠しておいて夜中に読みたい、だから買わなくちゃダメ。 10日5割の超暴利金融を経営する主人公の丑嶋は、負債者である彼の客を「奴隷くん」と呼ぶ。 この巻から新たに始まる話の「奴隷くん」は、いわゆる普通の営業サラリーマン。 夢の一戸建てを夢見て毎日真面目に働き、家族を養い、ギャンブルもやらず、妻の親からは「あんな優しい人いない」 と言われる。 だが彼には居場所がない。心を休める場所がない。誰も彼に労いの言葉をかけてあげる人はいない。それどころか、もっと働け、もっと数字取ってこい、もっと稼げ、・・・ それでも彼は自分の不満や不安をかき消すようにただ毎日必死に与えられた仕事にすがりつくしかない。 そんな彼がこれからどんな「奴隷くん」になってしまうのか、考えるだけで恐ろしい。 文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品。 闇金ウシジマくん 10 (10) (ビッグコミックス)を楽天で検索 |