木のいのち木のこころ―天・地・人 (新潮文庫) |
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法隆寺最後の宮大工、西岡常一の語る<天>。 その弟子、小川三夫の語る<地>。 さらに、小川の作った鵤工舎に集う弟子たちが語る<人>の三部構成からなる本。 手や身体を使って考えてきた職人たちの言葉は、 頭や本で考える学者の言葉よりも、 実質的なものだということを思わされるような本。 人生論や仕事論であるのはもちろん、 法隆寺大工の口伝は、親や教育者など、 師といわれる立場の人にとっては 必読の教育論でもある。 宮大工。 寺社仏閣を専門に建築、修繕を行う職人だが、昔は寺ごとに材木屋、瓦屋、左官屋などの職人がいた。 しかし、明治維新の廃仏毀釈によって仕事がなくなった職人たちは一人また一人と寺を離れ、昔ながらの宮大工もほとんどいなくなってしまった。しかし、たった一人、法隆寺の宮大工としてありつづけた職人がいた。 西岡棟梁は、愚直なまでに昔からの教え(口伝)を守り、どんなに生活が苦しくても寺以外の仕事は受けなかった。そのため暮らしは厳しく、跡継ぎとなる子供たちはほかの仕事を見つけることになった。 その西岡氏が語る、宮大工の心意気は、奇しくも現代教育への警鐘に聞こえる。 いつの時代も、「教育」がいかに重要なことであるか、を教えてくれる。 今は亡き法隆寺大工の西岡氏と、その弟子の小川氏の語る言葉を聞き書きしたもの。 以前に出版された3冊を合本し、約560ページと読み応えのある量になっています。 一般の住宅を作るのとは違い、寺社を扱う宮大工の仕事は、ひとつを仕上げるのにも2〜3年かかるそうです。 法隆寺は1300年建ち続け、宮大工も200〜300年後を考えて建築するとのこと。 スケールが違います。 飛鳥の時代から口伝されてきた教えを忠実に守ってきた西岡氏。 木の癖を読み取り、悪い癖であってもそれを活かして使うことが重要。 それは人の使い方にも通じることであり、統率下にある大工に対して思いやりを持ち、個性を活かしてあげることが必要。 それが出来なければ棟梁は務まらない、と。 大工の世界だけでなく、人を指導する立場にある方は、是非とも肝に銘じたいことです。 言葉では伝えられない重要なものを、自分の頭で考え、経験によって学んできたそうです。 本を読んで分かった気になってはいけないと、戒められました。 どのような分野であれ、その道を極められた「本物」の方が語る言葉は重みがあります。 西岡の言葉で、鉋は木の細胞を切り刻まないので、電動鉋のように ガサガサしないと。力任せではない技を感じる。木は育った場所に使 うと。東側で育った木と北側で育った木は違うのは見当がつくが、建 物でも、場所によって使い分けなければ、くるいがでてくると言う。 ここまでこだわる西岡の話を、そのまま話し言葉で綴ってあるので たいへん読み応えがある。ただ、小川や塩野の文章はもうひとつであ った。まあ、西岡にはかなわないのは当たり前だろうが。 で、厚みの分が、この二人の文、星ひとつ落とした。 ついにまとまったか!という感じです。皆さんが書かれているように、最後の法隆寺宮大工棟梁 西岡常一氏の独特な口調の数々を収めた『天』そして、西岡さんのたった一人の弟子『小川三夫氏』の食える宮大工の集団、結成の話。『地』そして、小川氏の下に集まる宮大工の卵達へのインタビュー『人』 これ一冊で、大満足! よく作ってくれました!というべき本です! 木のいのち木のこころ―天・地・人 (新潮文庫)を楽天で検索 |