深夜特急〈3〉インド・ネパール (新潮文庫) |
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とにかく深いインド・ネパール編。第八章の「雨が私を眠らせる」は手紙という表現上も あわせて本当に淡々と描かれているが、それがまたアンニュイな気持ちにさせて、じめじめ した気候を想像すると自分がとけていきそうな気がする。 第九章の「死の匂い」の死体焼き場をポツンと眺めてる著者を想像してると、気が滅入るが そこの描写にあるように不思議な恍惚感が湧いてくる。 インドって国は不思議な国だとは思っていたが、何かこれを気に勉強してみたくなるような もしくは行って見たくなるような変な気持ちになりました。 それにしても貧困に苦しむ子供たちの姿には胸が痛くなるが、本当にちょっとしたきっかけで みせてくれる笑顔などというシーンでは心が温まるね。。。 あとラストの対談ではブッダガヤで出会った此経(これつね)さんと懐かしい回想などをして ましたが、興味深く読めて面白かったです。 カルカッタ/ブッダガヤ/カトマンズ/ベナレス/デリーと転々としながらいろんな経験をしている様子が分かります。 筆者が旅行をしている時代のインド/ネパールの状況も分かります。 現在の状況と比較してみたくなりました。 前2巻と比較して、重たい内容も多くなっており、筆者が旅に慣れて現地のいろんな状況を感じ取ることができるようになっていると感じました。 インドには言ったことがないが、言ったことがある人、 住んだ事がある人からいろいろ聞いた事があるが、 皆人生感が変わったと言っているのを読んでいて思い出した。 アジアから旅をしてきての精神的なものが加わり、インド的なる ものの一旦が感じられた。 川での死者の場面は特に印象に 残っている。 冒頭に飛行機のチケットでもめる件がある。 自分だったらどうするか考えてしまうが、 読む側もハラハラさせられてしまった。 インド・ネパールは行き当たりばったりの バッグパッカーに必ず訪れる喪失感を上手く描いている。 それは、周りに飲み込まれてしまう惰性でもある。 第3巻は、そんな憤りを上手く書いている。 インドに行ったことがある人にはわかると思うのだが、インドは決して神秘の国ではない。どちらかというと哀しいくらいに俗っぽく、猥雑・混沌だ。騙しとボッタクリ、気が遠くなるくらいの非効率、そして沈没してしまった人々・・・・・。 この本を読むとそれらのものが一緒くたになって蘇ってくる。インド滞在時に慣れきっていたケロシンとハシシとインド人の腋臭の臭いがごちゃ混ぜになって漂ってくる・・・・。 この本は五感を刺激してくれる本だ。彼の地にいなくとも、あの時の感覚がよみがえってくる。インド旅行経験者にもお勧めする。 深夜特急〈3〉インド・ネパール (新潮文庫)を楽天で検索 |