「課題先進国」日本―キャッチアップからフロントランナーへ |
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現在の日本には課題が山積している。 しかし著者はその状況を悲観的に考えず、非常に前向きに捉える。 それが本書のタイトルである「課題先進国・日本」なのだ。 日本の抱える課題は、アジア諸国に、また世界の国々に共通する。 だから日本がいち早く課題を解決すれば、次世代のトップランナーとなる。 そして日本には課題を解決する能力があるのだということを、著者は、 日本のこれまでの実績と、現在の技術力のデータを示して力強く説く。 技術力のことは述べるが精神論は述べない。実に説得力がある。 「課題解決先進国」を目指そうとするその姿勢に、 著者の並々ならぬポジティブな精神力と行動力を感じる。 東大の総長が、一体どんな本を書くのかと思って、かなりひねた目線で読み始めた。 ところが、この本は猛烈によくて、大当たり。 今後の日本と世界が直面する課題や、それに対してどういったアプローチで望むべきかを説得力ある、しかし煽ることのない文章で書いてくれる。気持ちいい読書。 特に、そういった課題に一足先に直面するであろう日本に対し、その課題解決することで国際的な立場を上げていけばいいじゃないという非常にポジティブな捉え方をしてて、読んですっきり。 日本一の頭脳をかき集める大学の人が、こうポジティブでいてくれたら、かなり安心というか、そこから集合知が発揮されるのじゃないかと素直に期待できた。 特に、ビジョン2050年を作るにあたり、前提となった今世紀の知のあり方が、とても参考になった。 理系の人が書いた、文系にもすごくわかりやすい、知的な良書。 東大のオープンセミナーとか、行ってみようかと思ってしまったほど。 この著者はおっかけてみよう。 東大総長に就任したこともあり、新たな国家像とその実現のための戦略的ビジョンをまとめた本書の刊行をあきらめていたと「あとがき」には書かれているが、これだけの含蓄に富む内容を一体どれだけの時間で書き上げたというのか。地球温暖化、少子高齢化、教育、住宅、医療、グローバリゼーションとアジア諸国との協力関係といった重要な争点が分かりやすく説明され、更にそれらをどのようにして「解決」してゆけばよいのか、それなりの説得的な見取り図・ビジョンも本書には随所に盛り込まれている。総長就任後の初の入学式で、「本質を捉える知」・「他者を感じる力」・「先頭に立つ勇気」を学生時代に獲得してほしいとのエールを送ったそうだが、それは総長自身の目標でもあるようだ。1968年に日本は米国に次ぐ世界第2位のGDPを産出する国として復活したならば、バブル崩壊後の「失われた15年」という表現は正しくない。本書には「挑戦」という言葉が多く登場するが、それはフロントランナーへと日本が躍進するために必要な心構えである。個人的には第3章で述べられている「東京大学アクションプラン」や「学術俯瞰講義」といった、これからの大学教育のあり方を模索した論述内容に大きな関心を抱いた(学術俯瞰講義では、全領域を「物質」・「生命」・「情報」・「環境」・「社会」・「哲学」の6分野に分類)。「知の爆発」という現状を乗り越えるべく、「全体像を把握する能力を回復することは、失ったリアリティを取り戻すために不可欠の条件なのである」(71頁)という見解にも賛同できる。既存の認識枠組みや社会システムに囚われることなく、新たなモデルを果敢に創造してゆくことの意義が本書からビシビシ伝わってくる。「課題解決先進国」に日本がなるためには、一人ひとりの意識それ自体の変革も問われるのだろう。本書との出逢いに感謝しつつ、その知的興奮を多くの方に味わって頂きたい。 まず、著者の省エネに対する情熱はすごいと思った。地球温暖化が確実に進行し、もはや止めることができないことを実感した。「エネルギー効率を3倍、自然エネルギーを2倍」という提案はぜひとも実現させたいと思った。2050年には、本当にエネルギー効率が3倍になり、サービスも3倍になれば良いと思った。 温暖化を食い止めるために、自分ができることは何なのかを良く考えたい。次世代の人類に対して責任感を持って行動したいと思った。 「課題先進国」日本―キャッチアップからフロントランナーへを楽天で検索 |