七王国の玉座〈5〉―氷と炎の歌〈1〉 (ハヤカワ文庫SF) |
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七王国より一足早くスターク家に冬がやってきたようだ。エダードはラニスターの 陰謀を暴きながらも反逆者とされ、名誉や真実よりも愛を選択する。二人の娘たちは 状況は違えど同じくライオンの檻の中。北では無防備なウィンターフェルに幼い二人 の兄弟が残され、その北の“壁”でも私生児ジョンたちナイツウォッチがまだ見ぬ脅 威の前に立たされている。レディ・ケイトリンとウィンターフェルの後継者ロブの軍 勢はラニスター軍に対してひとまず優位な位置を確保するが戦局は全くわからない。 果たして散り散りになった狼の家族たちは冬を乗り切ることができるだろうか。 そして南では、以前はいつも兄に怯えていたデーナリスが試練を乗り越え一段と立 派になり、自らの部族を率いて立ち上がった。今やドラゴンの母となった彼女の勢力 が七王国の争いに介入するのは(するとしたら)予想に反してずっと先になりそうだが、 この古代王朝の末裔の活躍にも期待したい。(二巻のレビューで彼女の勢力が近いう ち必ず脅威になるだろうなどと書いたものの、まさかこんな展開になるとは) それはさておきエダードの気づいた真実がこの後いつ、どのように世の人の知ると ころとなるのか、小指ピーターやヴェリースは一体何を考えているのか。第二部の展 開が非常に楽しみだ。やっぱり小指の蔵相はスターク家とケイトリンを恨んでいるの だろうか。 辛い時や勝負時に悲しい歌や悲劇を鑑賞する人は結構多いらしい。辛くとも必死に 生きる姿が大いに励みになるとか。となると困難に立ち向かうスターク家やデーナリ スの姿はまさにそれだろうと思う。お気に入りの登場人物の視点で物語を追っていけ るのがこの作品の特色なので、そうした読み方も非常にいいんじゃないかと思う。ち なみに私はエダード公がお気に入りでした。 ところで表紙の人物は・・・。展開からいけばロブだろうがどう見てもこれ十五歳には 見えない。四巻の表紙のケイトリンと思しき女性と髪の色が似ているし一巻のジョンと は風貌が違うから若い頃のエダード公でもないだろうし。“スターク家特有の厳しい顔” にしてもこれはちょっと老けすぎだと思う。 これで第一部完は、ヒキすぎ!あの人が退場してしまい、彼が王と呼ばれて、彼女が終生の連れを手に入れるのは、確かにクライマックスと感じさせてくれたけど、いや、全然解決されてないから(汗 とはいえ、王と呼ばれるシーンと、使い魔を得るシーンの圧巻に星+1です。 北の家族たちの、子どもたちと狼たちの命運やいかに。早く続きを〜。 この巻をもって、「氷と炎の歌」第一部は終了となる。エダード・スタークを襲う災厄、「北の王」となるロブ・スターク、「夜警団」に残ることを決心するジョン、デーナリスに襲い掛かる過酷な現実・・・等、見所が多い。第一部はまだ「序章」とも言える内容で、本格的に話が動くのは第二部からのようである。ストーリーだけでなく、登場人物たちも個性的な面々がそろっており、話を彩っている。好きな人物中心に話を追いかけるのもいいかもしれない(巻末には人物索引もある)。 余談だが、本作の舞台はイギリスをモデルとしている。巻頭の地図と、実際のイギリスの地図を見比べてみるのも楽しいかもしれない。 4巻を読んでから5巻の発売日を楽しみにしていました。それぞれ登場人物のストーリーごとに進んでいくんですが、デーナリスのラストは鳥肌が立ちました。ジョージ・R.R. マーティンは天才ですね。 七王国の玉座〈5〉―氷と炎の歌〈1〉 (ハヤカワ文庫SF)を楽天で検索 |