その数学が戦略を決める

その数学が戦略を決める

売れ筋ランキングその数学が戦略を決める  
その数学が戦略を決める

その数学が戦略を決める


価格:¥ 1,800(税込)
文藝春秋  (2007-11-29)
/イアン・エアーズ/
単行本 340ページ
売れ筋ランキング:546
地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」
まぐれ―投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか
戦争の経済学
定量分析実践講座―ケースで学ぶ意思決定の手法
もっとも美しい数学ゲーム理論

数学はどのようにしても避けることのできない事実を発見し、表現するためのツールと考えている。ツールに縛られもするし、利用することもできるそのツールと実社会との接点を学びたくて購入、通読
読んでみると、現在の情報があふれている社会の中でその情報をもとに、本当に大事な要素を見つけ出して価値を再定義するものを絶対計算者と呼んで、今の社会で絶対計算を行うことの価値の変化を記載してくれている。絶対計算者とは様々な確率を扱うツールを利用して、企業、組織、国、消費者にとって有利になるための要素を導き出すこと(データマイニング)ができる者のことで、適格な利益を導き出すことができ、政府の政策決定、治療における方針の決定などにも利益をもたらしてきている。筆者は全編を通じて、読者が絶対計算者に近づき、身の回りの事象に対して、絶対計算を有効活用することを勧めている。
実際に自分の生活の中で、絶対計算を使いこなすのは難しいと思うが、データベースの技術、ソフトウェアの技術ある程度もっているものには非常に魅力的な話だと思う。趣味として絶対計算の思考を行うのは非常に面白そうで価値のあることだと感じた。
これからプロとして、人から必要とされる仕事をするには、
次のいずれかを毎日実行している必要がある、ということが分かります。

1、デザインや仕組み造り
2、前例のないことやる
3、意味のある仮説を立てる
4、複雑系の事象を整理して関連付ける
5、物事を分類する
6、アイデアを実行に移す
7、なるべく多くの人に影響を与える

また、もしも以下のことにもっぱら時間を使っているようなら、
如何に社会的に地位が高く、報酬が多くても、
意外に速やかに価値を失う可能性が高い:

1、情報収集
2、情報伝達
3、判断業務

この「判断業務」には、意外にも以下のようなものが該当することが、
沢山の例示をもって理解できると思います。

判断業務の例:
1、医師の診断
2、裁判官の判決
3、政治家の政策立案
4、自治体の施策
5、ワインの価値判定
6、映画のヒットするしないの判定
7、売上を増やす為の販売条件の組み合わせ
8、膨大な通話記録から導出した犯人逮捕
9、公共投資入札での談合の摘発
10、バスケットボールの試合における八百長の摘発
11、プロ野球選手のスカウト

一見、データ偏重の軽薄な未来本の印象を与えますが、
世の中の仕組みが大きく変わってきたことが感じられるかな?というカンジです。
また、人間は如何に自分に都合の良い判断をするか、自己保身のメカニズムに囚われているか、
自分の能力を過信しているか、といったとても人間臭い部分を再認識します。
内容は明快です。 大量のデータを、正しい方法で分析にかけた結果の意思決定は、専門家の経験や直感に頼った意志決定に勝るというものです。 専門家にしかわからない機微はあるのかもしれませんが、人間という生き物がどうしても持ってしまう思考の偏りの短所を考えると、機械的な分析が人間に勝るというのも、首肯しうる結論なのかもしれません。 実際に、アメリカでは医療、政治、法律など、さまざまな分野において、データに基づく意思決定が重要な役割を占めることがあるそうです。 もちろん、このデータを正しく使うためには計量経済学の手法を正しく理解する必要があります。


情報技術の発達は、この計算を可能とするための大量のデータ収集を容易にし、同時にその大量データ処理も可能としました。 今後、ネット上により多くの知が蓄積されていくことを考えると、データによる分析が、より多くの分野で、人間の経験を凌駕していくのかもしれません。

もしそうだとすると、人間が社会においてもたらすべき役割は、少しずつ確実に変わっていくことが予想されます。 人間の本質的な能力が、僕がおじさんになる時代には今よりもっと大切になっていく事でしょう。 これからの時代、新たに何かを学ぼうとするときには、それが十年後に陳腐化しないのか、考える重要性が増しそうですね。

データ解析能力の必要性も改めて感じました。 自分が分析をする立場にならなかったとしても、分析結果をしっかりと読むリテラシーは、非常に大切になる事でしょう。 ということで、林文夫のEconometricsを読むことにしました。 あと、Eviewsの使い方ももっと色々と覚えないと。 


(Super Crunchingの訳が、「絶対計算」ですか。 ずっと「絶対計算」の英語はAbsolute なんとかだと考えていたので、英語の文献をググるのに手間取りました…)

 エコノメトリックスという手法が、単なる経済学の分析手法というだけでなく、およそすべてのビジネスのやり方を根本からかえる可能性を持っている、というすごさをあますところなく伝えてくれる。
 もう私には、それをマスターする脳味噌の余力もありませんが、せめて自分の子どもたちには数学を真面目に勉強させようと思うきっかけになりました。今はまだ日本では通常のビジネスではエコノメトリックスがそんなに利活用されていないと思いますが、おそらくあと20年後は、エコノメトリックスを使う人とそれに使われる人に二分されると思います。おそろしい世の中です。
 なお、以上のことがわかるためには、前半、特に第一章を読めば十分。あとは、日本人にはやや身近でない実例も多いので、飛ばし読んでも、その価値は下がらないと思います。
 本書の主題である絶対計算とは意思決定を左右する統計分析です。
主な統計手法は
 1.回帰分析
 2.無作為抽出 を用います。


 絶対計算式のトピックスでは
ワインの値段を方程式で予測する方が、ワインの著述家のカリスマ
ロバート・パーカーよりも優れていた!
MLBのスカウトよりも貢献出走塁のデータを調べた方が、優秀な選手を
発掘できる。

一方、絶対計算の欠点は
 1.統計的に珍しい現象の因果関係的な影響を推計できない
 2.絶対に不適合だとわかっている臓器移植するような事態が起こる!
 3.人間は何が何を起こすのかについての仮説を生み出すのに必要。
  そしてこの点では人間が絶対計算を上回っている。

面白いトピックスは本書全般に溢れています。また翻訳家の山形調は健在。
そして本書のレビュー群も見事に絶対計算の中に組み込まれていきます。
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