21世紀の名曲名盤 (3) (Ontomo mook) |
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数年ごとに改訂版が出る「名曲名盤」の最新シリーズも、いよいよ3巻目となる当巻で最終を迎えます。掲載されている作曲家は、頭文字がPからWまで−プッチーニからヴォルフ−までで、1巻目のバッハ、ベートーヴェン、2巻目のモーツァルトといった超大物はいません。 各曲の順位付けの方法はご存知かと思いますので省略しますが、3巻目となるとわかってくるのは、自分に合った評論家。「この人はカラヤンであれば何でも選んでおり、自分とは合わないなあ」「この人の好みは、結構、自分と合うなあ」という点。ですので、多数の人が選んでいても、この人が選んでいるから、「自分には合いそうに無いなあ」といった読み方ができます。 この類の本では、票が集まったCDを見つけると言うよりは、自分に合った評論家を見つけ、そのCDを試しに聞いてみるというのが良いのではないでしょうか。 同曲異演盤の多いクラシックならではの企画。 こういうガイド本は助かると言えば助かるのだが、この本は採点方式(投票方式)がヌルすぎる。 基本的に、その評論家が聴いたことがあり、なおかつ気に入った演奏しか採点できないってのが、ね。 気に入らない演奏、私は認めない!聴きたくもない演奏家…なんてトコに、評論家それぞれの視点論点スタンスがよりよく見えて来るものなのだが…。 褒めてる評ばかりだと、代理人としての評論家すら選べねぇ〜って〜の。 本書は自分の代理人としての評論家を選ぶための本だと思う。 人の感じ方は千差万別である。それは普通の音楽ファンも評論家も同じこと。結局評論家も自分の感性で各自の推薦盤を選んでいることが、本書を見ればよくわかる。 だから合計点が高いものが必ずしもいい演奏だとは限らない。むしろたとえ点数がゼロでも、自分が良いと思った演奏がその人にとっての名盤と思う。 著名な評論家が褒めているのでこの演奏はすばらしいのだろうとか、批判しているのでだめな演奏なのだろうとか思い込むのは全くのナンセンス。大事なのは自分の感性である。 では自分にとっての名盤を多くのCDから見つけ出していくにはどうすればよいか。 自分で沢山のCDを買って好みのものを選んでいくことが理想だろうが、金銭的にも時間的にも難しい(少なくとも自分には)。 なのでここで本書と評論家を利用すればいいと思う。評論家は音楽を聴いて評価を発信することを生業にしているので、多くの演奏に接し評価しているはず。 先ずはいくつかの曲でCDを買って、自分が感じた評価と同じような評点のつけ方をしている評論家を見つけ出し、こんどはその評論家が推薦するCDを買って自分で評価してみる。 こうして自分の感性と近い評論家を絞っていき、後はその人の評価を参考にしていけば、自分にとっての名盤を見つけるのに外れが少なくなると思う。 こういった使い方をすれば、本書は最良のCD紹介書のひとつだと思う。 評論家は信奉するものではなく利用するもの。 閉鎖集団の同人誌。 入門者をクラシック嫌いにするダメ本。 21世紀の名曲名盤 (3) (Ontomo mook)を楽天で検索 |