カラマーゾフの兄弟 4 (光文社古典新訳文庫) |
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古典新訳文庫。読みやすく、1巻からずっと仕事の合間を見つけて読んできたが、4巻の裁判で止まりがちになり、半年くらいかけてぼちぼち読んだ。人間存在に関する様々な洞察が深く、しばしば書き留めたくなるようなフレーズがある。しかし、増長な文章の中でマラソンをしているようで、特に最終検事の答弁などは、もうちょっとシンプルでもいいのではないかと思う。 恐らく本作のレビューは殆どが高評価であろう。なぜならこの『カラマーゾフ』を4巻まで読むのは余程ハマッタ人達だからだ。 私は本来なら2巻あたりで挫折していた読者だが、義侠心と半ば意地で4巻まで何とか通読し、このレビューを書いている。 よく『カラマーゾフ』は前半退屈、後半ワクワクとゆう評価がされるが、それはハマッテ通読出来た人達の評価。その裏には何倍もの途中挫折組が居ると考えられる。私も本来ならその挫折組みの一人である筈だが、今回このレビューに書きたいがために、頑張ってこの4巻まで何とか読み終わった。以下断言できる事。 1)本『カラマーゾフ』はハッキリ言って、ダラダラ長いだけの失敗作です。よっぽどドストエフスキーにハマッったマニア以外は読む時間が無駄でしょう。一気に全巻購入は止めて、第1巻(の)冒頭)だけ読んで、通読するかどうか判断して下さい。後半にもそれを凌ぐ場面はありません。 2)これは訳者の力量ではありません。原作が失敗作なのです。岩波文庫でも私は第1巻で挫折しました。 第5巻も意地で読みます。 父殺しがテーマだが、殺しの場面は直接出てこないので、やはり裁判シーンがこの物語最大の見せ場ということになる。ただ、この4巻を読んで私が最も心引かれたのは、アリョーシャとドミートリーの接見の場面のやりとり。 ドミートリーの口から「もしも、神さまがいないとなりゃあ、人間が大地と世界の主人てことになるよな。悪くないぜ!ただし、人間は神さまがいないのに、どうやって善良でいられる?」 登場人物中もっともわかりやすいドミートリーから発せられる単純明快なセリフである。このフレーズだけでなく、作者は自分の主張をいろいろな所に埋め込んでいるように思う。読者は、これをどのくらい掘り出すことができるだろうか。 2週間かけて読んだ。新訳は読みやすい、活字も大きい。 カラマーゾフ的なものとは清濁混沌とした人間性そのものなのだろうか。 百年以上経ってもこの小説は心に響く。インターネットが普及したぐらいでは、人の心のあり方なんてものは、そうそう簡単に変化するものではない。 →コーリャの存在感 めっぽう強いやつ 抜け目がなく、粘り強い、度胸もある、何かをすすんでやってのける気構えに満ちている 鉄道事件の後は、さすがに母と子は感極まり、まる一日、ひしと抱き合い、体を震わせて泣き通した 「プライドが高くて、目がぎらぎら光っている。そういうやつが大好き」 うちの学校じゃ、全科目一番の生徒 生活にまみれていない天性が、荒っぽい馬鹿げた話で歪められている 「たとえ一人きりになっても、きみだけはやっぱりみんなと別の人になるんですよ」 →散々な描かれ方のグルーシェニカが愛したポーランド人 乞食同然の恐ろしく貧しい暮らしぶり 連日、無心の集中砲火 →スコトプリゴニエフスク、町の名前、家畜追い込み町 父殺しの裁判をめぐる噂が、ロシア全国に隈なく広まっている →イワン モスクワから帰ると、カテリーナに対する燃えるような狂おしい情熱に、身も世もなくのめりこんでしまった →フョードルの死 後ろから後頭部のてっぺんめがけて、打ち下ろしました 二度、三度。三度目に、ぐしゃっと割れた手ごたえがありました。 →分裂した自分との会話、イワン 人はいずれ死ぬ身であって、復活はないことをしるので、死を、神のように誇り高く、平然と受け入れる 真理を認識すれば、新しい原則に従って、完全に自分の好きなように身の振り方を決めることが許される →弁護士、渾身の言葉 この世には、心を狭め、全世界を向こうに回して非難する人々がいます。しかし、そうした人々の魂を温かい憐れみで圧倒し、愛を与えてやれば、その魂は自分の行いを呪うようになるでしょう。 私があれこれ言う必要もない、古典的名作です。 法律を勉強されている方々にとっても、一大法廷絵巻であるこの4巻は、 刑事サスペンスの名作として、とても勉強になるかと思います。 目からウロコでした。 カラマーゾフの兄弟 4 (光文社古典新訳文庫)を楽天で検索 |