日本人の死に時―そんなに長生きしたいですか (幻冬舎新書) |
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著者は医師であるから、当然「後期高齢者医療制度」が始まることを視野に入れて書かれただろう。 私ごとであるが、うちでもちょうど母の脳に大きな動脈瘤が見つかり、治療法の選択を迫られていたので、迷わず手にとり参考にさせていただいた。結論は、天寿をまっとうすることを希望する。母と二人で出した答えだ。今でも間違ってはいないと思っている。 だが、ちょっと待て。自分で「もういい」と思うのと、国から「もういいでしょ」と言われるのは全然違うのだ。 私は時々、妙なところに発想が飛んで顰蹙をかうのだが、今も「動物のお医者さん」の中のやりとりを思い出してしまった。「大学に6年もいた挙句、就職がないなんてみっともないことをご近所に話してるの?」という娘に、母親が「話してないわよ、そんなみっともないこと」と応じる。その答えに娘は物すごく落ち込むのである。 結局、今の日本で起きているのは、こういうことではないのか。国に言われなくたって、みんな自分の将来ぐらい考えている。 後期高齢者医療制度がはじまり、老人いじめだなんだとマスコミはあおっていますが、実際にいま病院に入院している患者の半分以上は75歳以上の老人です。それもほとんどなおるあてのない癌や慢性疾患。これらは病気ではなく、人の種としての限界、老化に起因するもので、治療はできません。患者も家族も死や老化を受け入れられず、80になっても、90になっても、痛いだ、苦しいだといっては、病院に押し掛けます。しかし、老化を直すことはできません。耐用年数がすぎれば、あとは死しかないのです。旧約聖書で、神は人の寿命は70歳だといっているそうです。ならば、それ以上少しでも長生きできたことは幸せだと考え、最後のときを静かに迎える。痴呆になり、寝たきりになり、おむつを当てられ、食事も鼻から経管栄養などという状態になり、床ずれまみれで、朽ち果てるような、見苦しい死に様だけはさらしたくないものです。 もう少し、練ってからだしてほしかった。 男性の寝たきり平均が6・1年、女性で7・6年が余儀なくされるなんて カバーに書かれています。 これは平均寿命と健康寿命の差にすぎないのでイコール寝たきりではないんです。 難しい内容ではないので、医師以外の人にこそ読んでほしい本です。 病院では楽には死ねません。病院にいる限り苦しみは続きます。 一般の人は知らないでしょうが、苦しまずに死ぬことを望むなら治療しないことです。 入院しているといつまでも苦しみが続く、ということを教えてくれる本です。 著者の老人医療に携わってきた経験から、平均寿命と健康寿命の差(男6,1年、女7,6年)に何が待ち受けているかと“死に構え”について書かれている。 世は、長生きバンザイ!のニュースに満ち溢れているが、介護を受けたり寝たきりのまま延命措置を受け長く“生かされる”姿は、取り上げない。 健康保険の赤字は取り上げても、「国民一人が一生に使う医療費の約半分が死の直前2ヶ月前に使われる」とか、「終末期医療費が全老人医療費の20%をしめる」とのことは黙殺され、無意味な延命治療が、今日も医師の銭儲けと遺族のエゴで行なわれている。 本書は、こうした指摘を当事者たる医師側からした、興味深いものであった。 「医師であっても、全ての自分の病気を治療も予防もできるわけではなく、職業別の平均寿命も他と比べて決して長くない」となれば、自分の最後のあり方は自分で決めてこそより正解に近いと思う。 日本人の死に時―そんなに長生きしたいですか (幻冬舎新書)を楽天で検索 |