日本人はどこまで減るか―人口減少社会のパラダイム・シフト (幻冬舎新書 ふ 2-1)

日本人はどこまで減るか―人口減少社会のパラダイム・シフト (幻冬舎新書 ふ 2-1)

売れ筋ランキング日本人はどこまで減るか―人口減少社会のパラダイム・シフト (幻冬舎新書 ふ 2-1)  
日本人はどこまで減るか―人口減少社会のパラダイム・シフト (幻冬舎新書 ふ 2-1)

日本人はどこまで減るか―人口減少社会のパラダイム・シフト (幻冬舎新書 ふ 2-1)


価格:¥ 798(税込)
幻冬舎  (2008-05)
/古田 隆彦/
新書 248ページ
売れ筋ランキング:36330
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この本では、人口生態学という、いわば異端の立場から、
現代日本が直面する「人口減少」問題をさまざまに論じている。

こうした姿勢は、政府やマスメディアの作り上げた
「人口減少=少子・高齢化」という「常識」に浸っている人には、
激しい違和感を与えるようだ。

ネット上の書き込みの中にも、序章の「人口減少社会の十大誤解」だけを読んで、
強い拒否感を抱き、1章以下を放り投げた、というものがある。

「もったいない」と思う。なぜ違和感の根源を突き止めないのだろうか。
ミステリーの冒頭だけを読んで、謎解きを放棄するのはアホでしかない。
それとも、口当たりのいい薬だけに慣れて、苦い薬は受け付けないのだろうか。

少し我慢して、この本を読み通せば、必ずこれまでとは違った視野で、
現代社会を見られるようになる、と思う。

 この本は「パラダイム(思考の枠組み)」の転換というより、「エピステーメー(時代精神)」の組み換えを主張しているのではないか。
 表層的に読むと、序章の「定義を変えれば、子どもは増え、老人は減る」などという、ラディカルな主張につい目を奪われて、その奥にある本質的な論旨を見逃すことになる。
 2章以下を読んでいくと、「人口容量」「人口波動」「人口抑制装置」といった用語を通じて、人口問題はあくまでも素材であり、その背後にある日本人の歴史、さらには人類の歴史が浮かび上がってくる。
 とりわけ、10章で展開される「文明の推移と展望」を読むと、人口問題はまさしく文明の問題であることがよくわかる。長期的な人口動向を展望するには、デモグラフィック(人口統計学)な数字よりも、人類と世界との関係を変える「エピステーメー」の動きに注意を払うことが必要、ということだろう。
 人口問題といえば、数量分析に偏りがちな、昨今の社会学や経済学を超えて、よりマクロな文化・文明論的視点を提供している点で、新しい学問の方向を示唆している。


25〜75才を成人とし、それ以下を子供、それ以上を老人とすれば良い。そうすれば、子供が増えて老人が減る・・・というなんとも奇異な発想で最初から真剣に読む気が失せた。
社会学者だからといって、大学の教授という立場の人がこういう考えをもつことに驚いた。
生産性をあげるためには人口が減少してもコンピューターやロボットを活用すれば済むことだという考えも、なんとも古めかしい。
読後に疑問ばかりが残る内容であった。
人口減少社会に入った日本社会。「このまま行くと日本人は22世紀絶滅する」?
・・・そんなこたぁない。というのが本書の立場で、ある意味至って常識的な議論です。

日本が平和に人口減少に入ったということは、慶賀すべきことでもあります。
野放図に人口を増やした結果、戦争や飢饉という悲惨を迎えねばならなかった文明も多いわけですから、
日本が豊かさを維持したまま平和に人口減少モードに入ったこと自体、誇ってよいことだと思います。

どのみち、工業文明によって大幅に拡大した地球の「人口容量」が限界に近づいているのは確かです。
当面は、「粗放な工業」を「精緻な工業」に進化させることでエネルギー効率を向上させていくしかない。
その文明の新しい局面を拓いていくのは、まさに日本であるという点は同感です。

人口減少は、別に悪いことではないです。
人口拡大期に適合した古い制度・システムを修繕するのがちょっと大変なだけです。
でも、人口が減ることで、日本を総体として暮らし良くすることは可能ですし、そうする知恵が日本人にはあると思います。
日本の人口は2004年をピークに減少に転じ、
今後はそれに伴う経済力の低下や年金制度の破綻が心配されている。
しかし、本書では人口が減ってもGDPを維持していく事は可能であり、
人口が減るぶん一人当たりの所得は増えて生活はむしろ豊かになると主張する。
高齢化の問題についても著者の考え方に従って計算すれば、
一人の老人を養う生産者の数は2010年の2.3人から2030年の3.2人へと、
楽になるというのだが、これは今まで65歳以上を老人としていたのを、
75歳以上に引き上げた場合の試算であり、これには反対意見もあるのではないだろうか。

石器時代から現代まで、人類は何度かの人口減少を経験しているが、
それは文明の発展にとってはむしろ必要な段階であり、
また人口減少によって実際に生活が豊かになった歴史的実例を、
江戸中期の日本や中世末期の英国を例にとって説明している。

これからの人口減少社会に不安を持つ人にとって、
本書は大いに救いになるだろう。
少々楽観的すぎるという批判的な意見もあるかもしれないが、
すでに日本の人口容量は限界に達しており、
人口が減る事自体は決して悪い事ではないと認識を変えさせてくれる。

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