封印作品の謎―ウルトラセブンからブラック・ジャックまで (だいわ文庫)

封印作品の謎―ウルトラセブンからブラック・ジャックまで (だいわ文庫)

売れ筋ランキング封印作品の謎―ウルトラセブンからブラック・ジャックまで (だいわ文庫)  
封印作品の謎―ウルトラセブンからブラック・ジャックまで (だいわ文庫)

封印作品の謎―ウルトラセブンからブラック・ジャックまで (だいわ文庫)


価格:¥ 840(税込)
大和書房  (2007-05)
/安藤 健二/
文庫 332ページ
売れ筋ランキング:1870
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   仲のよかった友達が、ある日突然いなくなった。しかも、その人のことを周囲に聞いても、その人の存在すら覚えていない………。


 このようにまるでSF小説のような冒頭で始まる本書であるが、一読してこのような話が現実に存在することからSFや恐怖小説を読む以上の戦慄を覚えた。
 かつて大手新聞社に在籍していた著者がある事件をきっかけに封印作品について関心を持ち、新聞社を退職し、当座の生活費と取材費に充てるため自家用車を売却し、1年に及ぶ取材の末、何度も暗礁に乗り上げながらも苦難の末に書き上げて完成された不朽の労作である。

 本書は第一章『ウルトラセブン』第12話「遊星より愛をこめて」、第二章『怪奇大作戦』第24話「狂鬼人間」、第三章 映画『ノストラダムスの大予言』、第四章『ブラック・ジャック』第41話「植物人間」第58話「快楽の座」等を取り上げている。

 封印への真相を掴むため取材を試みるなか、特に第一章『ウルトラセブン』と第二章『怪奇大作戦』の取材に纏わる挿話は、関係者の口が想像以上に重く難航し、取材的な立場から著者自身窮地に立たされる内容や第三章 映画『ノストラダムスの大予言』では長年封印されていたなか突如海賊版ビデオが流通し、その背景を追ったドキュメントや差別団体への突撃取材などまさにSF恐怖小説を読む以上にスリリングな内容でした。


 著者自身、本書の取材が世間的には何のメリットもない関係者を傷つけるだけの過去の作品に対するただの“のぞき見趣味”“墓荒らし”と揶揄される向きがあるかもしれないが今回取り上げられたこれらの作品群は後世に残る歴史的名作であり、後世の研究家たちがこの作品の背景を調査する上で本書は間違いなく第一級資料の役割を果たすものと考える。少なくとも私自身は著者の行動がこれら歴史的作品(文化遺産)の背景を後世に伝える重要な役割を果たしていると思う。

それでもやはりこの本は買いかと。
第二弾の「封印作品の闇」と違い、それほど記述内容に違いはないけど、単行本よりも図版が多く引用さ
れている(普通は逆だと思うけど)点、および文庫というコンパクトなサイズと値段の点で、こちらを買う(もしく
は買いなおす)ほうがよいと思う。
この本に興味を持ったのは授業でキャンディ・キャンディ事件を調べていたのがきっかけ。
事件名で検索をかけると、この本の姉妹本がヒットしこの本と出会った。

こちらに乗っている作品は私が生まれる以前のものがほとんど。
作品を知っていてもリアルタイムで観たことはなく、こうして「封印作品」と呼ばれるもの
があることすら知らなかった。
巻末にこの本で紹介されているもの以外の封印作品のリストも載っており、名前を知ってい
るものも知らないものもあり、こんなにあるのかと驚いた。

内容としては封印の理由に絡んで人権や差別についてといったものも取り扱われており、当
時の社会事情も知ることができる一冊である。
単なる疑問提唱ではなく、取材を当時の関係者に行い、出た答えが仮説であったとしても限
りなく真実に近いだろう。
大変興味深い一冊だった。もう一冊の方もぜひ読んでみたい。
封印作品の謎を詳細にレポートしています。この本では、ウルトラセブンのスペル星人の話、怪奇大作戦で、狂気を扱った話、ブラックジャックのロボトミーの話が収載されています。当時の東大精神科の様子なども含めて、精神医学の問題などにも触れられていて、大変興味深く読みました。
封印(いわゆる放送禁止の意)作品の紹介ではなく「なぜ作品が封印されたのか」を追ったルポ。

よって、取り上げられたのは、その道のマニアでない私でも封印された理由を知っていた「ウルトラセブン第12話」「怪奇大作戦第24話」を含む5作品と少なく、その作品自体を論ずるという趣旨でもないので、封印作品のリスト的なものを求めている人には不向きといえる。

しかし、「なぜ」に興味を持つ人にとっては非常に読み応えがある一冊だと思う。

当時の関係者への取材を重ねることによって真相を突き止めようという構成になっているが、相手の反応は実に様々だ。取材拒否も多い。応じたにしても、一部を除いて口が重たい。封印作品になっているのを知らなかった人もいた(本当にそうなのかは判らないが)

反応の悪さは、封印となった作品の目指したテーマが非常に重たいといった理由もあるのだろうが、円谷プロを頂点とする特撮業界のビジネス事情による部分もあるようだ。その結果、「なぜ」がはっきりしなかった作品もあるが、それも止むを得ないような気がする。

封印=自主規制。しかし、その作品を自主規制したのは誰かを知っているものはいない(しゃべらない)。このあいまいな構図はメディアの世界では常識のようだ。例えば、歌には「放送禁止歌」という規制があった。このテーマを扱った「放送禁止歌(森達也)」というルポがあるのだが、そこで明らかになるのはまさにこの構図である。

リスト的なものとしては「放送禁止映像大全」という作品がある。マニア向けではないようだが、それは放送禁止もしょうがないだろうと突っ込みをいれたくなるような番組もあってかなり楽しめる。

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