異端カタリ派 (文庫クセジュ 625) |
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この本は、1955年に書かれたフランス語の原書を1978年に渡邊昌美氏が1978年に翻訳した本である。訳者のあとがきに依ると、著者のニールは、技術者で、本書以外にもカタリ派に関する著作が3冊有ると言ふ。 非常に密度の濃い本である。カタリ派については、その起源について、様々な見解が有る様だが、本書の著者は、マニ教との関係を重視して居る。著者(ニール)のこの見解について、訳者の渡邊氏は、訳者あとがきで、「同調しない」と述べて居るが、興味深い指摘として、著者(ニール)は、カタリ派の拠点であった南仏のモンセギュール城は、一年の日の出の方向を驚くほど意識して作られており(本書117〜120頁参照)、これは、この城が、太陽を崇拝したマニ教の神殿であった事の証拠であると論述して居る。−−驚くべき指摘である!−−訳者はこれに批判的だが、私には、説得力の有る仮説である様に思はれた。 ニールのこうした見解には、賛否両論あろうが、とにかく、面白い本である。又、カタリ派が、アルビジョワ十字軍によって滅ぼされた事が、道徳的判断とは別に、とにもかくにも、フランスを統一された国家に導いた歴史の分岐点であったとする著者の指摘も、重要な視点である。本書を推薦する。 (西岡昌紀・内科医) 異端カタリ派 (文庫クセジュ 625)を楽天で検索 |