実践経営哲学 (PHP文庫) |
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物事がうまくいったときは“これは運がよかったのだ”と考え、うまくいかなかったときは“その原因は自分にある”と考えるようにしてきたので、不眠症に悩まされたのか? 好況のときと違って、不景気のときは経営にしろ、製品にしろ、需要者、また社会から厳しく吟味される。本当にいいものだけが買われるというようになる。だから、それにふさわしい立派な経営をやっている企業にとっては、不景気はむしろ発展のチャンスだともいえる。“好景気よし、不景気さらによし”である。 来るなら来い! ということか? 人を責めるより自分のやったことを責める、だから成長し続ける松下幸之助のすべてがここに書かれている。 幸之助自身があとがきに述べている通り、本書の内容は「学問的に考えたことでなく…経営の経験から身をもって感じてきたこと」で「実際の経営においては基本的に間違いのない、かつ、きわめて大切なことばかり」です。 表現的には「経営」「経営者」という言葉を使っていますが、一般社員にとっても非常にためになる教えが多いです。それだけごく基本的な事柄が書かれているということです。 「(自分の勤める)会社の存在価値はなにか」「会社はなぜ利益を上げなければいけないのか」といったプリミティブなテーマは、幸之助が語るからこその説得力があります。このようなテーマのところは、できるだけ若いサラリーマンに読んで欲しいです。 なお、最後の項はいつもの「素直な心」で締めくくられていて感動します。 日々の忙しさに見失いがちな、仕事に向き合う姿勢や意識の持ち方を考えさせてくれる好著です。 松下幸之助という大人物が書いたものですが、内容は分かりやすく誰にでも親しみやすい文章です。 著者自身の60年以上に及ぶ経営の経験に基づいた「心構え」が書かれています。 この本は自分で経営をしようという方や経営に興味がある方、最もお勧めするのは就職活動をされて これから社会に参加しようとする段階で、経営者というものの考え方が分かればきっと会社選びにも 通勤通学にもってこいの1冊です。 現在では金儲けと聞くと「悪」という発想に繋がりやすいが、経営というものは本来、人や地域または国というもの全てをより良い物にしようとものである。しかし、舵取りを一歩間違えばそれは180度逆の方向に動くし、そうなってしまうケースもすくなくない。やはりそこには哲学が必要だと。そしてsの哲学を誰よりも強く、そして厳しく考え抜いたのがこの松下幸之助ではないだろうか? この本を読めば彼の経営哲学がいかに優れているか、そしてそれを守ることが難しいかが分かると思う。一度読めば経営というものの考え方が大きく変わるのは間違いない。彼の人間性あふれる一言一言が、世の中を良くしていきたいという事に繋がっているのだと思う。 「人間は生成発展という自然の理法にしたがって、人間自身の、また万物との共同生活を限りなく発展させていく権能と責務を与えられている万物の王者である」 なんとも伸びやかな「性善説」と厳しい責任意識であろう。その両方に立脚する人間観に貫かれた「経営の神様」松下幸之助の経営哲学に、読む者はたっぷり啓発される。 「すべての顧客に安価な物資を大量に」という松下電器創業時の著者の哲学は、昨今の「顧客をターゲティングして収益率をアップし、事業内容を絞って経営効率を上げる」といった経営手法と相反する発想ではある。しかし、すべての生態系につながる産業活動を自覚した著者の宇宙観には、世紀を越えるダイナミズムがある。本書で論じられることの多くは、「対立しつつ調和しよう」「とらわれぬ心でありのままを見、なすべきことをなそう」など抽象度が高く、即効性のあるビジネス戦略とは種を異にする普遍的「精神哲学」である。 それも不思議ではない。著者は、事業経営は俗事であると思われがちだが、経営者の精神があればそれは芸術たり得る、という理念の持ち主だからだ。確かに、哲学不在の「夢」は普遍性なき私的「欲」の域を出ず、人や時代を動かす力においては卑小だろう。「計画」や「目標」を越えた理念や哲学を自分は持つか。大きな活動を機動、推進し、人を動かす「精神」がそこに存在するか。本書を手にとった現代の起業家、経営者諸氏は、けっきょく、この自問に帰着するのではないか。 既述のとおり、昨今の「Focus&Deep」の潮流とは相容れぬ発想も含む「水道哲学」をはじめとした理念に、思わず古式ゆかしい香りを嗅ぎ取ってしまう若いビジネスパーソンも多いだろう。しかし、本書を読む意味はむしろ上に挙げた「自問」にある。21世紀の経営者こそ必読の、経営のロマンを思い出させる1冊である。(石井節子) 実践経営哲学 (PHP文庫)を楽天で検索 |