戦国時代の大誤解 (PHP新書 446) |
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鈴木眞哉氏は「刀と首取り」など名著が多く今回も鈴木氏ならと期待して購入しました。 …が蓋を開けてみればがっかり。今までの鈴木氏の著書の焼き直しと他人の研究の引用ばかり。しかもそれが「詳しくは○○を…」の連続で尻切れトンボ。 初めて鈴木氏の著書に触れるのならいいかもしれないが、戦国通にはお薦めできない。 鈴木氏の履歴に傷をつけた一冊だと思うとファンとしては残念でならない。 本書は戦国時代に関する常識に次々と新説をぶつける。目から何枚も鱗が剥がされるような快感を味わうか、常識を否定されて頭にくるか、人によって読後感が異なると思う。本書は非常に多くの事柄を扱っており、例えばこの1年のNHK歴史大河ドラマ「風林火山」の主人公・山本勘介は実在しなかった、あるいは実在しても大した存在ではなく、そもそもこの時代に軍師なるポストはなかった、それは越後側の宇佐美も同じ、そしてこの時代の合戦では騎馬兵団による白兵戦などなく、当時のポニーのような馬しかいない日本では甲冑をつけた騎馬武者が乗馬したまま刀・槍で突撃することはあり得ない、騎兵も下馬して戦ったといった具合である。そうすると、この1年見てきた「風林火山」は一体何だったのか、ということになる。あれは井上靖氏が「常識」に基づいて創作した叙事詩的作品がベースになっており、それはそれで楽しめばよいのではないか。ただし、常識を疑ってかかる必要性を本書は教えてくれる。それにしても1冊であまりに多くの事柄を扱っており、他者の説の援用に終わるなど個々の説の理由付けに不足の感があるのは否めない。上述の昔の日本の馬は小さかった、その馬上から鎧武者に刀で斬りかかることは無理、というように本書の中の説明だけで納得できる事項ももちろんある。著者は藤本氏との共著だが名著「信長は謀略で殺されたか」で緻密な論証を展開していた。本書で論証不足気味なのは頁数の都合だと考えたい。結論として、戦国時代に関する現在の研究水準はどのようなものか、総覧として本書を気楽に楽しめばいいと思う。なお、同じ著者の先行作「戦国15大合戦の真相」の方は合戦にフォーカスして合戦に関しては本書より詳しい本なので、併せて読むことを薦める。 戦国時代の「史実(通説)」に興味がある方にとっては、全て既知の事ばかりで 真新しさも新発見もまったくないと思います。一つ一つの事柄についても浅すぎる。 「本当は怖いグリム童話」的なノリで「史実は違うんだ!」という感覚を軽く楽し むのにはいいのかもしれません。 ドラマや小説等で用いられる戦国時代の常識に対して今現在どのような疑問・異説がでているかを 知るには確かに役立ちました。 新書なので非常に手軽で読みやすいですし。 しかし書かれている様々な論考は色々と苦しいところだらけです。 著者は単純な善悪論にとらわれない公平な視点が大切だと述べていますが 武将の悪行や賢しいところを重箱の隅をつつくように見つけてきて馬鹿にする様は果たして公平なのでしょうか? 現代人の感覚からすれば確かに醜い所業かもしれませんがどうしてそうなったか、 せざるを得なかったかの説明が不十分でイタズラに武将の評価を下げようとしているようにしか見えません。 「キミタチは立派だと褒め称えているけど実はこんな奴なんだぜ。」とひねくれた事を言いたがる子供のようです。 また、「この史料は胡散臭いと書いているがなぜ胡散臭いかが記されていない。」 「この説にはこの人が反論を出しているとは書いているがどういう過程を経てその反論が導き出されたか、 その反論を出した人物は信用できる人物なのかどうかが抜け落ちている。」 という大きな問題を抱えた本でもあります。 著者の思惑と裏腹に小粒な雑学本のようになってしまっています。 この本を読んでいて、「信頼できそうな史料」と書いてあるが誰が書いて何ていう史料なのか書いて無いのがあったりするので何を基準に信頼できそうなと述べているのかが分らない。また個人的に桶狭間について調べていて目次に「桶狭間の奇襲戦」が載っていたのでどう解釈しているのか楽しみにしていたのだが最終的に「くわしく説明している余裕がないので、その点を含め、ここまでの議論に興味のある方は…」って他の人の本を勧められる始末… 本を出すのならせめて自分の意見を最後迄聞かせてほしかった。 戦国時代の大誤解 (PHP新書 446)を楽天で検索 |