亡国の「東アジア共同体」―中国のアジア覇権を許してよいのか

亡国の「東アジア共同体」―中国のアジア覇権を許してよいのか

売れ筋ランキング亡国の「東アジア共同体」―中国のアジア覇権を許してよいのか  
亡国の「東アジア共同体」―中国のアジア覇権を許してよいのか

亡国の「東アジア共同体」―中国のアジア覇権を許してよいのか


価格:¥ 1,680(税込)
北星堂書店  (2007-06)
/中川 八洋/
単行本 293ページ
売れ筋ランキング:144082
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「東アジア共同体」は著者のいうとおりです。結果として我が国はスターリンによって毛沢東のための中共に協力しました。この本の後半も小堀桂一郎西尾幹二工藤美代子らをバッサリ斬ってくれたので胸のすく思いです。ただ、大東亜戦争の評価については、まだ足りない感じがします。旧著「近衛文麿とルーズヴェルト」では我が国が満州鉄道におけるアメリカとの共同経営を拒否したことを批判しています。そして反対派の小村寿太郎に関しては「北進」論者として評価しています。ここの説明も不十分です。またルーズヴェルトについてはハルノートから数回でてきますが、戦争狂ルーズベルトは出てきません。1907年サンフランシスコ市日本等学童分離1921年四ヶ国条約1922年ワシントン軍縮会議1923年日英同盟失効1928年パリ不戦条約1930年ロンドン軍縮会議、我が国に不利なものばかりです。1932年ルーズベルトが大統領になります。その後日米通商条約失効、日本資産凍結命令、石油の対日輸出全面禁止。
三田村武夫、中川八洋氏の大東亜戦争の見方のなかで、スターリンと日本の「赤」との謀略はよくわかります。今日から将来は米英と路線は同じですが、当時の米国の失策にも触れてほしいと思います。結果として米国が、日本軍が中共に応援してしまったのです。昭和16年夏から秋にあれだけ譲歩して交渉に応じないアメリカは異常でした。あの時点で米国の要求をのむことは無条件降伏だと我が国指導者は思っていました。対支、対ソ、対南(南部仏印)、そして日米交渉。日露戦争以降の米国の対日政策を含めて、我が国のとるべきだった政策を語ってほしいと思います。
また、日本共産化だけが大東亜戦争だとしたら、靖国の英霊たちを祭る事もまた共産化への道なのでしょうか。この『亡国の「東アジア共同体」』は中川氏の著作だけにやや物足りなさがのこります。


衝撃の書です。題名自体は当たり前の話で格別力説するほどのテーマでもないと思っていました。前半は、この考え方の論理的な空虚さとその危険性が分析されます。むしろ本書の衝撃の部分は、後半にあります。そこでは、この”東アジア共同体構想”の前史とも言うべき”大東亜共栄圏”の隠されたモティーフが見事に明らかにされます。ここで駆使されるのはオーウェルによって広められたnew speakの解読とそのアプローチの戦前の文献への応用です。この”転倒の用語”の正確な解釈を可能とする見事な解読作業により、戦前の歴史で、どうにも曖昧でわかりにくかった部分の持つ真の意味が明確にされることになります。戦前の特に1930年代後半の日本の対支関係には、どうにもこうにも現在の解説書を読む限り、合理的な理解が不可能な部分がいくつもあります。その不可解な部分がこのnew speakの解読により明らかにされます。近衛をアジア共産化を切望する共産主義の中心人物と結論付けたのは前作からの新たな展開です。結論は、アジアの共産化を目標とし、自国(日本の)の自殺を目的としたグロテスクな思想こそが大東亜共栄圏というわけです。この結論は、私たちが教科書で習ったりそのアンチテーゼとして知ることになった通説と非通説とはまったく異なるものです。この思想が日本オリジナルなのか、それともソヴィエト原産のものなのかの分析は細かくはなされません。しかし、大アジア主義を明治維新ショックに由来する精神の病と捉えた部分は(P155)は慧眼です。ただこの作品も、情報戦の一方の側からの反論にすぎないという批判も残ります。
中川さんが私たちに訴えたいことは下記のことでしょう。

議会制民主主義が確立している自由主義国家(多くの欧米国家)は信頼でき、そうではない、一党独裁国家、専制国家は信頼できない、というよりも信用できない。ゆえに中国、北朝鮮とは、協調する必要はなく、あえて友好関係を持とうすることは、国益を損ねることである。媚朝媚中の政治家、官僚に対して私たちは、警戒を怠ってはいけない。

キリスト教文化という共通の基盤がヨーロッパと異なり、アジアは文化的に一体にはならない。そのような試みはやはり国益を損ねる。

以上のことを、例の舌鋒鋭く述べています。
中川八洋先生の新刊本とあって、早速取り寄せ読ませていただきました。これは「近衛文麿とルーズベルト」の続編とも呼べるもので前作同様、大変示唆に富んだ内容でした。最近になって近衛文麿についての本が出版されて、ちょっと首を傾げておりました。この本の中でも、その本のことに触れ一刀両断してくれてるのは痛快でした。あの大東亜戦争をどう位置づけ評価するかということは、近年益々重要な問題になってきています。中川先生は論壇でも反共の急先鋒として知られ、最近では保守陣営に対しても、その批判の舌鋒は鋭く容赦ありません。これもわが国を憂いてのことと思っております。わが国が有史以来未曾有の国難にあたり国を挙げて闘って敗れたあの大東亜戦争が、従来言われてた聖戦でなかったという著者の立論は正直衝撃でした。無論あの戦いに倒れた人々への思いとはまた別の問題です。「大東亜共栄圏」というスローガンそのものが、日本を破滅に導く謀略の魔語であったというのは、愕然とさせられました。しかしこの本を読んで、それに反論することは難しいだろうと思われます。日本を破滅に導いた魔語「大東亜共栄圏」の現代版「東アジア共同体」に対する警世の書として、特に保守陣営の人たちに読んで欲しいと思います。こういう観点から大東亜戦争を研究した類書がないのも、著者の苛立ちの原因なんでしょう。左翼はもとより、保守陣営に対する痛烈な批判の書になっています。
「東アジア共同体」の胡散臭さは多くの国民が気付いていようが、果たして「大東亜共栄圏」
との比較をもってその毒性を指摘した学説はあっただろうか。
「大東亜共栄圏」は主に右派論者が支持しているが、その実態は近衛文麿という天才的な謀略家による日本亡国化への道標であった。
この画期的な学説をもって現代版・大東亜共栄圏と呼べる「東アジア共同体」への警笛を鳴らす著者の中川氏は、かつてアジア主義を完全否定した「陸奥宗光→小村寿太郎→昭和天皇」という日本が誇る正統派外交を引き継ぐ偉大な外交論者である。
本書を通読すれば、極論とも言える「東アジア共同体」のみでなく、安倍総理を中心に政界に蔓延る幼稚な近隣外交の愚かさに気付かされる。‘愚者は体験に学び、賢者は歴史に学ぶ’という格言は、現代の日本国民すべてが噛み締める必要があろう。
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