毎日かあさん4 出戻り編 |
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何年も前ですが、TVでサイバラさんの特集をやっていた時、 (作品で)笑わすのと泣かすのどっちが難しいですか、みたいな質問をされて、 「(どっちも)同じことじゃん。感情の極みでしょ」と答えてたのを思い出しました。 『出戻り編』は、まさにその両極を体験させてもらいました。 笑わすだけ笑わせられて、最後思いっ切り泣かされた…。 鴨ちゃんとサイバラさん、そしてお子達は、やっぱり凄い絆で結ばれているんだなぁ。 たぶん作品として描かれていない部分では、いろいろあったと思うんです。なにかと、パない御夫婦でしたから。 でも、やっぱり最後に残るのは、愛情というエキスだけ。 それもサイバラというフィルターを通すと、このように綺麗に精製される。 サイバラ、天才! この人の漫画を読んでると、 どうしようもない人たちがたくさん出てくる。 だけども、そこらへんに仕掛けられた「ほんわか」ポイントとか 「切ない」ポイントとかにいつもやられて、 自分 こどもとか、だんなとかが無性に愛しくなったりしてしまうという 効能がある。 4巻はもう、めちゃ切ないです。 が、得られる物は大きい。 とくかく、涙が出てきました。 西原さんにとって、鴨ちゃんとこどもたちの存在がどれほど大きいことか、胸に迫ってきました。 最後の見開きのページは鳥肌が立つほど感動したし、これからも毎日かあさんを応援したいです。 1巻目から読み直すと、さらに深く感じるものがあります。 とてもありきたりな感想になるが想い想われることの強さを感じる。 既刊誌上での西原さんの言葉 『好きになった人を嫌いになるのは難しい…』 一緒にいると傷つけ合う、 離れてもまた一緒に居たくて、 無頼漢の子煩悩さがかわいくて、 自傷すると分かっていて酒をやめられない姿が歯がゆくて… ありとあらゆる思いが『君にあえてしあわせだった。』 この言葉に集約されて愛おしくてたまらなくなる。 人を愛することは極論自己愛だと思うが、 二人の自己愛が家族を作り、子供に人を愛する思いが受け継がれていく。 書きなぐりの絵の中に西原さんの愛情を通じて生き物の普遍性を感じる秀作。 女性はもちろん、結婚にこれから向かう男性にも読んでみて欲しい。 子ども達はいつの間にか大きくなる。夫が帰ってくる。そして夫が死んでしまう。そうしているうちにも、子ども達はまた大きくなる。 前巻のレビューで、作者の教育方針に異を唱えたら袋叩きに逢った。本巻ではずいぶん落ち着いた息子・娘の姿を見ることができるが、やはり私は、この子たちに余計な心配をしてしまう。この子たちはたくましい大人になるだろう。立派に一人で生きていける大人になるだろう。逆境にもめげない強い大人になるだろう。しかし。 個性とか自由とかが何か絶対のものとして言われるようになったのは戦後のことであるらしい。しかし、世の中が正常に動いていくには巨大な力の集合が必要で、それは知力であったり、体力であったり、人としての徳であったりする。自分の子が何に向いているかを見定め、いずれその子が世の中に何らかのよき役割を果たせるように教育するのが親の「仕事」であると私は思う。戦前にはこれが軍国教育につながったから、この考えは現代でも危険思想とされるかもしれない。しかしつきつめて言うなら、親は子どもに「自分を超える」ことを課すべきであると私は思う(もちろん何らかの事情で最初からそれが叶わない場合にはその限りではない)。 たくましい大人になって自分自身が生き抜いていけるだけの人が集まれば、世の中は単に野蛮な弱肉強食の世界となる。私はこの本で何度も笑い、また、家族愛の発露する部分では涙も出た。第3巻に比べても優れた作品であり、とりわけ本巻は傑作であるとも思う。その上で私はこのように考えたのであった。 毎日かあさん4 出戻り編を楽天で検索 |