科学ジャーナリストの手法―プロから学ぶ七つの仕事術 |
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ジャーナリストにもいろいろな分野があるが、表現力が一番求められるのは、意外にも科学ジャーナリストかもしれないと思った。高度に発達し専門化してしまった現代の科学は、一般市民にとって理解しがたいものになっている。それどころか、理解しようとする意欲さえ湧かないものになろうとしている。そんな現代科学を、いかに易しく、それでいて正確さを失わずに多くの人に伝えるか。これは難問である。ネタを仕入れるところからすでに理解不能の壁が立ちはだかっているのだ。しかし、科学ジャーナリストでなくとも、他人に何かを伝えようとするときには、誰でも多かれ少なかれこの難問にぶつかるのではないだろうか。その難問を乗り越える解答がこの本に載っていることを期待すると、少し肩すかしをくうかもしれない。だが、実体験に即した数々のアドバイスは多くの示唆に富む。たぶんその中から自分に有益な手だてを探し出せることだろう。そうやって自分で表現を探し出していくことは、表現活動の苦しみでもあるが、最上の楽しみでもある。 本章はテーマ選びを中心とした座談会の1章に続いて、「2章 科学の資料・情報を集めるコツ」、「3章 原稿を書き始める前に」、「4章 科学ジャーナリストの文章作法13箇条」、「5章 科学記事に求められるビジュアル表現」、「6章 専門の壁をどう乗り越えるか」、「7章 科学ジャーナリストに必要なモラルとは」の7章で構成されます。 複数の執筆者による分担執筆ですが、それぞれの著者の経験を踏まえた語りかけるような調子は統一感がとれています。資料・情報の集め方、インタビューの方法、文章作法など、実践的な内容がやさしく書かれており、参考になります。 なお、注意すべき事項が文章の中に散りばめられているため、「あれは・・」と後で調べるのに、また、文章を読まねばならないことが予想されます。各章の最後にポイントが一覧表にまとめられ、また、巻末に索引が収録されていれば使い勝手のよい本になったと思います。(この点から星4つにしました) 科学ジャーナリストの手法―プロから学ぶ七つの仕事術を楽天で検索 |