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安全科学ではなく、安全工学だというのは、エンジニアには分かりやすい。 しかし、安全工学ではなく、安全学だというのは少し分かりにくい。 法律や制度が必要なので、安全工学だといわれれば、少しは分かる。 村上陽一郎の論点が、そうとも言い切れないところが少し不安だ。 抽象的な論議がすきなのはよいが、危険は現場で起きていると思う。 最初に、次の2人の書籍を紹介した意味も、不明確かもしれない。 辛島恵美子 安全学索隠 武谷三男 安全性の考え方 著者は、現代において人間に被害を及ぼす危険の原因は、自然ではなく人間自身にあると事例を挙げて指摘している。 そのようになった根本原因は、18世紀以来、人間の欲望を開放することが社会の進歩であり、その人間の欲望を抑制するものを神の代わりに人間の理性に求めうるという西洋文明の信念であると述べている。 ではどうすればよいのかといえば、従来型の科学である物理学をモデルとする法則の科学だけではなく、生物学をモデルとしたプロセスの科学が有効である可能性があると述べている。 問題の根本原因に対する著者の指摘は示唆に富んでいるが課題は重く混迷している。著者の言う安全学が学としてこの課題に挑む道のりは未だ険しく遠いように思う。 かつて『現代思想』に連載されていた文章を単行本にまとめたもの。「安全」を学際的にまとめようとした意欲作ではありますが、結局は「安全」の範囲をあまりに広汎に定義し過ぎて、安全工学などを支える思想を中心にした「安全倫理学」にとどまっている所は手詰まりを感じさせます。新天地開拓ということで、全体的に手探り状態で構想をまとめた感は否めませんが、取り上げているテーマの中での指摘は重要なものばかりなので、是非とも学問分野して発展させて欲しいのですが。 膨大なページ数を通して語られることは決して多くない。航空機や医療事故に関して、原因をヒューマンエラーのみに帰することは間違っていること、安全の定義が主体によって異なるため、安全学には価値判断の対立がどうしても含まれてしまうこと、そのために「安全学」の解は一つではなく複数存在しうることなどである☆村上陽一郎は科学論の泰斗である。その彼がなじんだ分野から離れ、海のものとも山のものともつかない新しい分野を創造しようとしているチャレンジ精神は買うが、お世辞にも成功しているとは言いがたい。 筆者は,「安全」というものは「学」であるのか.科学として有効であるのかと問いつつ考察を進める. 日本においては水と空気はタダというようのもので,安全というものも日常生活にあたかもあって当たり前との感があるが,筆者が言いたい「学」としての安全とは一体何なのであろうか。 その答えをこの本からあなたは見いだせますか? 安全学を楽天で検索 |