科学は今どうなっているの?

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科学は今どうなっているの?

科学は今どうなっているの?


価格:¥ 2,310(税込)
晶文社  (2001-05)
/池内 了/
単行本 320ページ
売れ筋ランキング:403257
ヤバンな科学
物理学と神 (集英社新書)
科学者心得帳――科学者の三つの責任とは
わが家の新築奮闘記
科学の考え方・学び方 (岩波ジュニア新書)

 今現代科学が浸透していく中で起こっていること、また危険性を冷静な目で分析し語りかけている。遺伝子治療、オゾン層破壊など判断の難しい問題に対しての考え方が養われる。
 1990年代後半から世紀の節目あたりまでに、新聞(朝日新聞)・雑誌(いまは亡きSciasなど)に寄稿したエッセイ(論)を集めたもの。日本の科学ジャーナリズムが政府の「言いなり」にまで堕ちているとされる今日び、著者は国の科学政策を正面切って批判しつづけている数少ない存在だと思う。

「原子力発電を考える」や「すべての災害は人災か?」といった具合に、各章でテーマ分けされている。科学や教育についての広い見識から、さまざまな論が飛び出す。寄稿集なので同じ言い回しが出てきたり、内容が重なっていたりということはしばしばある。けれども、かえってそのせいで著者の強調したいところが浮き彫りになるので、著者が全体的にどんなことを考えているのかがわかりやすい。

 ほとんどのエッセイが原稿用紙5~10枚(2000~4000字)程度。限られた字数の中で勝負しているので、中身は濃く、主張も明解だ。これは小論文のとてもよい手本になると思う(実際に著者のこうしたエッセイは国語や小論文の大学入試で使われていることもあるそうだ)。

 この本を1冊読むだけで、相当な数の「論」に触れることができる。さらに受験生の方は著者の言わんとしているところを要約する練習を積めば、それだけで科学系の小論文対策は十分じゃないかと思う。


 様々な文献(雑誌等)に掲載されていたコラムを一冊にまとめた内容なので、一つ一つの話が簡潔で、リズムのいい短編集を読んでいるかのようで、集中力のない私でもすいすい読めました。短編集なので、寝る前にベッドの中で3~4本の話を読み、眠くなったら続きはまた明日!とできる読みやすさは、科学の入門書としてはぴったりだと思います。

 内容も、最先端科学系の読み物にありがちな、難しい単語の羅列で、何度読んでも結局よくわからなかった、というのではなく、一般の読者向けにわかりやすく書いてあるので、「もんじゅの事故」や「クローン技術」といった最新の科学技術についても比較的容易に読み進むことができます。

 そして何より、「学問とはこういうものです!」とはっきり示してあるのが素晴らしいと思います。中学生ぐらいからなら、そんなに難しく感じないと思うので、若い人なら是非とも今のうちに読むべき!今、嫌々やっている勉強の意味がこれでわかります。科学関係の仕事に携わっている、いない、ではなく、人生という大きな計画に携わっている人が誰しも持つべき心構えの本である、と言っても過言ではないでしょう。


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