KGBの世界都市ガイド |
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分厚くて、1ページ2段組。読むのにかなり時間のかかる本です。世界都市ガイドと言うと、地球の歩き方のような、元KGB情報部員の目から見た紀行文、観光ガイドと取られるかもしれないけれども、内容は全然違いますね。 まず、話題の中心は彼らが現役で活躍していた時代ですから、恐らく3-40年前の話。その一昔前の都市を舞台に活躍していたエージェント、もしくはその妻達が、当時はどういう活動、生活をしていたのかということを、軽妙なユーモアと、それぞれのエージェントたちが各都市に抱いている思い入れと共に綴っています。意図的なのか、端からそういう意図ではないのか、具体的なスパイ活動や、血生臭い話が出てくることはありません。ユーモアは大笑い、くすくす笑いできるわけでは無いけれども、かなり軽い良い雰囲気をかもし出しています。 やはりエージェントの思い入れが強いと話も面白くなるのか、興味深いエピソードと共に語られています。特にパリ担当の人の話は、夫婦旅行を装って現地協力者とコンタクトを取るまでの顛末がスパイ小説みたい(実話ですが)です。 ソ連崩壊とともに、KGB経験者が自らの経験を語り始めた時、数々の本が出版されましたが、この本もその類の一つ。ロシアで発売されるや大人気で、数カ国語にも翻訳されたという話。そのうちの一つがコレ。元は2巻構成だったそうですが、日本語版ではいくつかの都市のトピックが省かれ、さらに本文からもいくらかの削除部分があるそうです。かなり面白い内容だっただけに、残念な部分でもあります。 この本を呼んだのはアエロフロートのエコノミーの中。 多分生臭い内容は敢えて避けてあるのだろうが、十分緊張感を感じることができる。 ロシア人とユーモアはあまり結びつかないが、この本は面白い。 国際便のお供にどうぞ。 東京の章を読んでいて、つい読みふけってしまった。仕事で日本に赴任し、スパイである以上あまり「友好的」ではない立場だったはずなのに、この文章には日本に対する深い理解と、明らかな愛着が感じられたため、びっくりしてしまった。KGBのイメージとは・・違う・・。情報提供者の日本人についての描写は、シンパシーにあふれていて、なんだか懐かしい日本人を思い出させてくれた。以前、こんな日本人が確かにいた。でも今はいないかもしれない・・。ちなみに私は40歳代。冷戦の遺物であるKGBが、昔の日本も保存してくれていた?・・ような気がする。 緻密にして大胆、神経を病みながらも強く生きる職業の方々が自分の脚で集めた、世界の都市情報.ちょっと回りくどくて、でもセンスの良い、文章も魅力です. 北の国からきたスパイの方の話ですが、冷戦終わって10年以上経ってるので話がちと古いのでは? 舞台となっている時代はみんな30-40年以上も前なので、団塊の世代のさらにお兄さんくらいの世代の方々には共感できるかもしれません(各都市ごとの執筆者はみんな70歳過ぎの方)。飲み屋でおじいさんの武勇伝(100回くらい聞いた)を聞いてあげるつもりで読むと吉か? あと文体が重くて読むのに疲れた。 でもツボにはまる人にはいいと思いますよ。 旧ソ連KGB(国家保安委員会)の諜報部員たちが書いた、世界大都市のガイドブック―― というと、耳を疑う人も多いだろう。KGBといえば、冷戦期に世界中から恐れられた情報機関。ソ連が崩壊してずいぶんたつとはいえ、そんな本がはたして出版され得るのか、冗談半分の読み物ではないのか、と。 ところが、本書は紛れもなく世に出ているし、ユーモアはふんだんに盛り込まれているものの、きわめて精密で確かな内容である。主に1960年代、ロンドン、ニューヨーク、東京、リオ・デ・ジャネイロ、ローマなど十都市に赴任した諜報員たちが、秘密活動の思い出を率直に公開している。隠れみのにした職業、エイジェント(情報提供者)との接触に便利なレストラン、尾行をまくのに最適な道筋…。こうした内容が実在の固有名詞を交えて明かされる。 とはいっても、重苦しい告白本ではない。血なまぐさい話や破壊工作には触れず、神経を休める暇もない諜報員の生活をユーモアたっぷりに語っている。頭の固い上司への不満をぶちまける一方で、有名女優とベッドイン寸前までいったり、現地のエイジェントと交わした友情などホロリとさせる挿話があったりして、実に人間くさい。スパイもまた1つの職業なのだと、彼らに共感を抱いてしまうほどだ。 取り上げられた街を旅したことがあるのなら、まったく違う角度から記憶を呼び起こしてみたくなるだろうし、これから訪れる人は、登場する商店や通りを訪ねずにはいられないだろう。都市にはまだまだ多くのドラマが隠されているのである。(大滝浩太郎) KGBの世界都市ガイドを楽天で検索 |