イタリア式ブランドビジネスの育て方 |
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本書を通じて筆者が提示し続けるメッセージは、 「どうすれば日本でラグジュアリー(高級)ブランドが育つのか」 という問いかけである。 「マスマーケティング」というアメリカ的なターゲティングとマーケティングの融合に加え、QCDサイクルでのみモノ作りの発展を考えていない製造業が多い日本では、現代の消費者の持つ新しいニーズには応えられず、ヨーロッパのような「ラグジュアリーブランド」は育ちにくいという。 筆者は主にファッション業界に関して議論を展開するが、自らの問いかけへの答えとして、イタリア式のブランド戦略の日本導入を提案している。その主な要素は「感性マーケティング」、「モノの販売ではなくライフスタイルの提案」、「水平型SCMの構築」であり、これらを導入して成功しつつある日本企業を紹介している。 一方で、「個性の表現」という消費者の成熟期を迎えつつある日本ではようやくラグジュアリーブランドが育つ土壌が整いつつあるとしながらも、多くの企業はまだ消費者に追いついていないというのが、筆者が掲げる日本社会の今後の課題であり、その答えに関しては本文中では触れていない。 主に社会や文化、そして国民の精神性という切り口からブランドという概念を斬っており、そのような視点での書籍はまだ少ないため一読の価値はある。 反面、「ブランドビジネスの育て方」というタイトルを鵜呑みにして、企業におけるブランド構築戦略などを期待して本書を手にするとがっかりすることになる。 <対象> ・イタリア人のブランド観を簡単に知りたい人 ・日本のファッションにおける消費者ニーズの変化に興味がある人 ・「ブランド」というものの精神的な形成過程の分析に興味がある人 ・(参考文献が巻末にちゃんと掲載されている為)研究者や卒論等を書く学生 <対象でない人> ・日本企業のブランド戦略構築などを知りたい人 ・イタリアの様々な高級ブランドの雑学的な話を読みたい人 イタリア式ブランドビジネスの育て方を楽天で検索 |