ファム・ファタル――妖婦論

ファム・ファタル――妖婦論

売れ筋ランキングファム・ファタル――妖婦論  
ファム・ファタル――妖婦論

ファム・ファタル――妖婦論


価格:¥ 2,940(税込)
作品社  (2007-12-27)
/イ・ミョンオク/
単行本 298ページ
売れ筋ランキング:163968
恋に死す
怖い絵2
怖い絵
図説「最悪」の仕事の歴史
危険な世界史

この著書は、すべてカラーページなので美しい絵画の数々が魅力的です。
モローのサロメや、ウォーターハウスのニンフなどは有名ですが、
説明と共に読むとさらに印象的です。
ただ不満なのは、いわゆる「有名な妖婦」達ばかりだということですかね・・・。
美術書、というよりは入門書のような著書です。
美しくエロチックな妖婦たちの姿が、すべて同じ絶叫に近いハイテンションで性欲の虜として描かれる。本文がそうなのだろうか、それとも訳文が稚拙なのか。語彙の少なさのためか致命的な美女(つまりファムファタルのことらしい)とか、あまり意味のよく取れない文章の羅列が続き,終いにはこれでもかこれでもかというワンパターンの解釈に辟易させられてしまった。中には矛盾も多い(歴史的に)。もう少し冷静に書いてくれたならより興味深かったのにと残念でならない。また訳者が註を付け足したりしたとあるがそんな点をはっきりさせて欲しかった。
ファムファタルと言っても様々な妖婦たちがいて、一概に男性をそそるだけではないと思うのだが…
 古今東西のファム・ファタル名画の傑作選。それぞれのファム・ファタル名画誕生のエピソードをセクシーに描き切った傑作である。ドラクロワ、ルーベンス、レンブラント、ティッチアーノといった巨匠でさえファム・ファタルを描いているのだ。巨匠たちも、ファム・ファタルを描くときはますます張り切って描いているようで絵筆が順調に運ぶさまが見て取れる。ファム・ファタル、妖婦とはいえ圧倒的な美女だからこそ、ファム・ファタルに成り得たし、数多の男を虜にしたのであろう。それにしてもこの名画集、エロチックなシーンが満載で、また著者も翻訳者もどちらも女性であるというのも興味深い。よくぞここまで猥褻とはいえないまでも、色っぽい表現をしてくれたものだと思う。
 
「ハレムの女、ロクセラーナ」で、こんな表現がある。「・・・・・慢性的な性欲に悩まされる女のはてしない欲求を鎮めることはできなかったろう。快楽に飢えた女たちは次第に性格がゆがみ、様々な陰謀を図って病的な嫉妬心を爆発させ、残忍な殺人すらためらわなくなった。」
 アルテミジア・ジェンティレスキが描く「ユーディット」の恐ろしさ、そのアルテミジアの肖像も描かれているが、実に可愛く美しい。そして、極めつけはウイーン世紀末の画家クリムトが描く「ユーディット」、このエクスタシーの表情にはそそられるものがある。
そそられて、騙される。いやはや、いつの世も「男はつらいよ」。
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