缶詰マニアックス |
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なんとなくムック的な物を想像していたのですが、アラこんなにかわいいオトナの絵本だったのね。(ちゃんと「15.8 x 14.8 x 1.2 cm」と書いてありますけど)・・・これで1500円は高いかなぁ。内容が良ければあまり文句を言う気にならない微妙な価格設定だけど、これがもうひとつ食い足りない。「こんなものが缶詰になってるのォ?」的な驚きはあまり無く、いわば著者自身のための淡々とした「缶詰日記」の雰囲気です。ボリューム的にも不満だし、あと、判型から来る文字の小ささ。私は四十台ですが、すでに老眼のあらわれた身にとっては少々ツライです。 写真の傍らにスペックがつらつら書かれ、 解説のページには美味度・汎用度・美的度・満足度の星取り表と コメント、(時にはレシピ)が並ぶ。 缶を開けるときのドキドキ感、期待、満足そして落胆?を伝えてくれるコメントは なかなかにおもしろい。 写真もきれいなので缶のデザインを楽しみたい人にもおすすめです。 ネタとして面白い。じっくりと本文を読んでみると、その評論スタイルが面白い。評論の着眼点もまずますだ。 で、なにより気になったのがメーカーに媚びていないところ。 きっと、これは一つ一つの缶詰を買ったに違いない。 著者の根気強さに感心した。 違ったら、ごめんなさい。 グロテスクで逃れがたく<貧しさ>のイメージと結びつきがちな缶詰写真の数々を彩る、逐一ユーモラスなキャプションが、都度、微笑を誘う。あたかも、単調な日常を照射する「愉快を発見する目線」を提唱する、小さな生きるヒントのようでもあり。 体言止めと短文を多用した、熟練のトラベルライターさながらの、ウィットと豆知識を凝縮した文体がまず魅力。真顔のウィンクのような、ちょっと不器用ないたずらっぽさと書生臭さが密封されたいわば一冊の缶詰。語るに落ちる。引用してみます。 ------一般のツナ缶とはマグロの断ち方が違う。(中略)繊維を断ち切らないようにカットされた腹身肉がふうわり入っている。腹すじに沿って今にもほどけていきそうな緩い結合感に、欲望のメーターが振り切れた。美味いことは美味い。だがしかし!「トロを食べているんだ」という充足感が足りない。“トロの油漬け”とは“馬から落ちて落馬する”と同じこと。つまり、同語反復的な食べ物であった。と同時にイメージを食べる食べ物だった。 缶詰マニアックスを楽天で検索 |