驕れる中国 悪夢の履歴書 |
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いつ読んでも、黄 文雄先生の文章は一服の清涼剤である。凡そ中国人の強さもアキレス腱も知り抜いているのは、その最も近い親類(一緒にするな、と台湾のかたに叱られそうだが)、台湾人であろう。 黄先生の膨大な著作は同工異曲と言えば確かにそうなのだが、やはり1冊ずつ新しい情報があり、どれを読んでも愉快だ。 本書では、「賄賂でしか動かない中華の伝統(第4章)」「白を黒と平気で言える中国人の神経(p.248)」が、地理的に隣人かつ大取引先である我が国にとって(ほかのアジア諸国にとっても)大いに災厄になっているのがよく分かる分析である。 近年まで「竹のカーテン」に鎖されていた中国の闇の部分が次第に一般でも報道されるようになり、黄先生の長年の指摘・説が立証された格好である。 但し本書の中で「中国人に道理が通じないのは・・言語構造にも問題が・・。そもそも中国語というのは・・・ドイツ語や英語のような世界の言語と違って、文法がない(p.178)」という珍説は言語学者が聞いたら吃驚してしまうだろうが、この部分は筆が滑ったというより黄先生のジョークと私は理解した。 最後に、現在まさに進行中で、世界中が注目しているチベット人弾圧を中国当局がどう報道するか、日本人と台湾人は明日の我が身であるから良く観察すべきである(餃子毒飼いの捜査も緒についたばかりだ。 こっちばかり、すぐ水に流してはいけない) 専制国家・紛争地域にも命知らずのプレスが潜入し、旅行者の多くがビデオカメラを携帯する現代は、古典的謀略宣伝が通用しなくなってきたのである。 高校生の頃難しい数学の問題をやっていて、なかなか解けず、 結局解答例をみて、すっきり理解出来た、そんな経験はないだろうか? この本の読後感はまさにそれ。中国という、訳の分からん隣人が何者で あるか、もやもやしていた事がすっきりと見えて来る。 勿論、参考書と同じで、理解をし易くする為に議論を単純化している のは間違い無い。しかし中国との関係に対処する為に、基本知識として おさえていなければならない事項が、この本には明確に述べられている。 もしこの本を読んで、中国の悪口しか書いてない、と思うようなら、 貴方は、日本的価値観にドップリと漬かっていると言わざるをえない。 価値観の多様性を認めようと考えているなら、この様な価値観を持った 人間が十三億人居るという事実も、素直に受け入れるべきだ。 中国を語る為の必読の書。 驕れる中国 悪夢の履歴書を楽天で検索 |