「成長の限界」からカブ・ヒル村へ―ドネラ・H・メドウズと持続可能なコミュニティ |
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『成長の限界』という一冊の本がドネラ・メドウズらによって、1972年に刊行された。それまで何となく人々は将来に不安を持っていたが、この書籍によって人類の未来が決して明るいものでないことが科学的に裏付けられた。それから30余年がすぎ、我が国では「環境問題」への関心は高まりをみるようになった。しかし、日々、漠然と未来への不安を抱きながら相変らず、我々は便利で豊かな暮らしを享受し、企業は経済優先の姿勢を崩さず、大量生産を続けている。また、経済大国の影で、経済的に恵まれない国では多くの子どもが食べる物がなく餓死している現実が同じ地球にある。食糧自給率が30%を下まわった我が国でも、これらの状況を対岸の火事と言っておれない。これまで微妙なバランスの上に成り立っていたさまざまな法則が人口増,大気汚染,食糧生産,資源の過剰使用等々で崩れたままで手を付けなかったためかも知れない。地球の環境破壊を喰い止めねばならないと誰もが考えるようになった。 それでは、我々は具体的にどうすればいいのか?個人的には何か方策があると考える。 この《『成長の限界』からカブ・ヒル村へ》は長年コーポラティブハウスをはじめ、数々の設計に携わってきた建築家が訳し構成したものである。この本は、ドネラ・メドウズ自身が仲間を募り、建設したコーハウジングが中核をなす。彼女らによって建設された一群の一戸建住宅の小さな村は、カブ・ヒル村と名付けられた。その記録がつづられ、彼女自身の具体的な行動が読みとれる。また、彼女が新聞に連載したエッセイ「地球市民」が再録されている。そして、カブ・ヒル村で共同生活する住民へのインタビューが生の声として載せられ、農業の喜びや地産地消の意義が論じられている。これらから彼女の考え方と訴えが伝わってくる。 コーハウジングで共同して生活することは、使えるものは共同で使い、無駄をなくす事だ。それはモノだけでなく、コモンハウスと呼ぶ共同の建物では、集まって食事をするなど生活空間を共有することもできる。そして、畑仕事などの労働力も協働することにつながる。ここでは崩れかけたコミュニテイを新たに創ることとなる。 コーハウジングの実践を通して、その延長線上に環境問題を見ながら具体的な事柄について考えさせられ、また教わることができる。次世代へ少しでも良好な環境と豊かな暮しを伝えるために我々は努力しなければならない。この本は我々のなすべき方向性を示唆する良書である。 8月5日の毎日新聞で池澤夏樹氏が書評を書いていたので、興味を持って読んでみました。 1972年に発行された環境問題に関する名著『成長の限界』の著者ドメラH・メドウズが、具体的にどう生きるかを実践した貴重な記録です。 開発、成長、消費が当たり前のように美徳とされる時代はそろそろ終わりを告げ、「積極的に足ることを知る」生き方が求められているのかもしれません。 エコとかロハスといった雰囲気に流されるのではなく、そこで生き抜くという強い持続可能な意志のもと環境を考える、よい指南本だと思います。 「成長の限界」からカブ・ヒル村へ―ドネラ・H・メドウズと持続可能なコミュニティを楽天で検索 |