ピルグリム |
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1997年発表。エリック・クラプトンといえばブルージーでハードなギターを鬼神のように弾きまくるギターヒーローの一人だが、彼がその一員になりたいと憧れてやまなかったグループは何だっただろうか。 そう、ザ・バンドである。ロビー・ロバートソンが書くアメリカの原風景的な曲に流れる郷愁を帯びた世界に魅力を惹かれて以来、彼はクリームを脱退し、数あるバンドを作ったがどれも自分の思うように上手くいかず、結局自分のギター一本で時には切なく、またあるときにはハードに弾きまくってメシを食ってきたのだが、息子の死と「チェンジ・ザ・ワールド」のヒットによって、やっと肩の力が抜けてもともと自分が目指したかった方向性に進むことが出来た。その結果完成したのが本作である。 打ち込みとSE、ストリングスを多用した音のくっきりした渋いナンバーが並ぶので、それまでの彼の特徴であるギター主体の渋いブルースやHRを期待すると見事に裏切られる。しかしそのかわりに並ぶ曲は一貫してザ・バンド的なアメリカ土着のポップスの風を漂わせる内容になっており、親としての強い意志、別離の悲しみ、愛(安らぎ)の地への彷徨、新しい恋の始まりなど、原風景的な懐かしさと哀愁を彼らしい繊細な味付けで歌った世界が堪能できる。スルメ盤とは言い得て妙で、聴けば聴くほど彼の音楽表現の長年の憧れの世界の結実を実感できる一枚だ。しかしザ・バンドの「南十字星」を聴いて考えると彼らとは少々感性が違うという感も少なくない。ザ・バンドの場合、どこから本当でどこからが虚構なのかアメリカ人自身がわからない。それに比べると本作はクラプトンの憧れが露骨に見えるので、ファンタジーとしてわかりやすい。よってザ・バンドとは全く別物のアダルト・オリエンテッドな作品として聴くべきなのだろう。 カヴァーイラストは「新世紀エヴァンゲリオン」のキャラクターデザインで有名な貞本義行氏によるもの。安らぎと湖面が揺れる寸前の緊張感が拮抗している状態を表現してほしい、というクラプトン本人の依頼によってコラボレーションと相成った。時期がエヴァ全盛期で賛否両論あったが、アーティストの意思を反映した良い出来だと思う。 クラプトンと言えば、どうしても炸裂するギターの印象が強いためか、ライブでも新しく出るCDでも そういうクラプトンを期待してしまう。その期待する気持ちが強ければ強いほど、このアルバムからは 離れてしまうだろう。だがしかし、それまでのクラプトンとは違った、新たに歩み始めたクラプトンの 音楽的側面も一ファンとして受け入れたい。 このアルバムのハイライト曲は何だろうか。それはやはり、My Father's eyes と Circus で そのほか8.Fall Like Rain 11.Needs His Woman13.You Were There などおすすめである。以外に知られていない 全体的に見て曲は精選された感があり、非常に引き締まった感じのアルバムです。何度も聞いているうちに非常に 味が出てくるアルバムです。持っている人も持っていない人も今すぐ聞いてお確かめください。 ロック/ポップスにおいては90年代で最も完成度の高いアルバムと言っていいでしょう。 落ち着いた感じの大人のポップに、円熟の域に達したクラプトンのアコースティックな魅力が光ります。ヘミングウェイの小説を彷彿とさせるような説得力あふれる歌い方も渋いです。 ボブ・ディランの曲をカヴァーした#9は、カヴァー曲とは思えないほどのアレンジぶりで、近年のクラプトン自身の代表曲といえるほど素晴らしい出来です。大人っぽいギターの響きが切なさを感じさせるバラード#13は何回聴いてもジ~ンときます。 このアルバムは、クセがなく、万人受けしやすいアルバムだと思います。流行とは関係なく、いつでも落ち着いてゆっくり聴けます。聴けば聴くほど味のあるアルバムです。 1998年リリースのエリックが歌詞のほとんどを手がけたアルバム(カバーは2曲のみ)・・・プロデューサーとして名を連ねているサイモンクライミーとのコラボレイトが、ますます深まった内容です。ドラムプログラミングがほとんどと言う事で、T.D.F.的な感触が残っています。メンバーは、サイモンクライミー(Key)・ポールウォーラー(DrProg)・ピノパラディーノ(B)・ポールキャラック(Org)・ネイサンイースト(B)・グレッグフィリゲンス(Key)・スティーヴガッド(Dr)・ジョーサンプル(P)等プロフェッショナルな布陣で固めています。メンバークレジットは豪華ですが正直アルバム全体は地味な印象なので、何度も聴きこまないとその味わいがわからないかも知れません。個人的には2曲目バラード「リヴァーオブティアーズ」の静なる美しさに惚れました。また淡々とデジタルビートにエリックのギターがのっかるタイトルトラック「ピルグリム」が、フックがあって印象に残ります・・・エリックとサイモンのコラボレイトを象徴する曲!!一番のお気に入りは12曲目「シーズゴーン」・・・エリック(G・Vo)・ピノ(B)・スティーヴ(Dr)とドラムプログラミングが融合するかっこいいナンバー。LIVEでは格段にパワーアップし、ロックしていた曲!!変ないい方かも知れませんが、スルメ的アルバムです!!アルバムジャケットは、「エヴァンゲリオン」のキャラクターデザインを手がけたヨシユキサダモトという日本人・・・知りません(笑)。日本盤ボーナストラックは、インストナンバーでオーケストラをバックにアコースティックを弾いている曲!! エリック・クラプトンはかつては染め上げたシャツを着て、もっぱら男性ファンから崇拝されるギターの神様だった。その彼が今やアルマーニに身を包み、女性に人気のヒットチャートをにぎわすバラード歌手に変ぼうを遂げた。けれども、そうした見方は大事な点を見逃している。1990年代のクラプトンは、本格的なブルース(1994年の素晴らしいスタジオライブ・アルバム『From The Cradle』)や、最新のテクノロジーや、エレガントな現代風のR&Bナンバー「Change The World」に手を広げてきた。 新曲入りのスタジオ・アルバムとしては『Journeyman』以来になる本作は、彼の最も野心的で最も暗い面に踏み込んだアルバムで、自身のダークサイドをあらゆる面で映し出している。本作のタイトルはただの思いつきではない。本作にあるのは、時の浸食に対する内省的な思いであり、恋愛と同じくらい精神的な問題にも焦点があてられている。オープニング曲の「My Father's Eyes」は心の傷となったよちよち歩きの息子の死(この事故から92年の「Tears In Heaven」も生まれた)を暗示し、タイトル曲はカーティス・メイフィールド風の熱のこもったファルセットによって魅惑的な効果を上げている。プロデューサーのサイモン・クライミーはコンピュータによるオーケストレーションと歯切れのよい打ち込みのリズムを作りこんでいる。その一方でクラプトンはその圧倒的かつ比類ないエレキギターのソロを控え、代わりにアコースティックギターを用いて抑制されてはいるが巧みなスタッカートのリフと滑らかなリズムを刻んでいる。「She's Gone」では、より荒々しくより鋭い切れ味のギターを鳴らしている。(Sam Surtherland, Amazon.com) ピルグリムを楽天で検索 |