MY HOME TOWN |
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曲目リスト
ずばり、小田さんの故郷を前面に出しているアルバム。ジャケットは中学高校と利用していた駅のホームだし、シングルになった、風の坂道のジャケットは母校の校庭で撮影されているらしいので。 このアルバムがでる前の年に、球場で野外コンサートをしています。私は横浜スタジアムを2日間見に行きましたが、タイトルになっている”MY HOME TOWN"では、小田さんの幼少の写真がスクリーンいっぱいに流れていたことを思い出します。 全体的に淡い水彩画のような曲が多いです。 作品は少し懐かしいくらいのアダルト・コンテンポラリーなサウンドで、スムースに流れてゆきます。案外、今日流行のアンビエントな音楽ニーズにもぴったりなテイストです。夏が涼しく感じる4「渚ふたりで」や、スイートソウルのようなコーラスが品の良い9「レット・ミー・ホールド・ユー・ベイビー」など、透明感に溢れた楽曲が随所に柔らかな風を吹かせます。また2「またたく星に願いを」6「だからブルーにならないで」などもあり、ソフトながらポップレベルの高いアルバムですね。鈴木雅之・佐藤竹善の波長と小田氏とのシンクロ性の高さも改めて絶品です。 そして求心性を放つ5「風の坂道」が何と言っても聴き所。この曲が作品のど真ん中にあるから、不思議と各曲のことばの背景に深みが与えられてゆくようでした。そして聴いている私の生きる一瞬をも切り取るように、鋭くもしなやかに主題が迫ってくると、ポップな作品テイストの中でもハッとさせられ、何かスパイスのような存在です。 でも、その生き方のシリアスさは温かみへ姿を変え、10「MY HOME TOWN」という受け皿で実を結びます。只の懐かしさだけじゃなく、自らのアイデンティティや生きる方向性も醸しだすうたですね。その曲想から、海の光がきらきらと乱反射する輝きがみえるようでした。 他に7「今はきかない」のブルーは小田氏のクリアな声だから、想いが行間に溶け込んでゆくようです。8「それとも二人」との繋がりも綺麗。 齢を重ねた今日聴くと、今作全体から感じる淡い色彩がとても心地よく、ひとつひとつの曲の味がなんだかじんわりと染みます。今作を手にした若い頃は、5のような曲を他にも期待する短絡さが、作品全体のよさを見えづらくしてしまいました。私がまた年をとれば更に色を変えて映る作品なのかもしれません。ゆっくり流れてゆく曲たち、そして最後に10がおかれると、なんとなく海へ向う電車の車窓からみる風景のようでした。 小田氏の中でもこの作品は微妙な位置だそうで…僕としては、名曲もあるし結構キテると思うんですが…惜しいかなまだこの頃は、ドラムの木村氏もいなかったし、小田作品の色をある意味決定付けているエレピの音色もまだ完成形ではなかったので、イマイチ音のシャープ感、重量感に欠けてしまった印象が拭えないんですね。まぁ、次作のLOOKING BACKで見事に完成形のサウンドにたどり着いた事を思えば、「コレがあったからこそ今の小田サウンドがあるんだな」と納得出来ます。そんな作品。 どの歌も心に響きました。 歌詞は愛情があふれていましたし、メロディーもきれいでした。 特に気に入ったのは、「そのままの君が好き」、「渚、ふたりで」、「let me hold you baby」、そして「my home town」です。 昔一度買ってそれを売ってしまったことが、自分でも信じられないほどのステキなアルバムでした。 今頃気づいて遅かったですが、何よりもこのアルバムを再び聴いてよかったです。 どうしてこのアルバムが売れなかったのか?と思ってしまう。これほどの作品ならば、小田氏の作品の中でももっと評価されてもよかったはずなのに…。 (今更ながら)とりわけ、小田氏の音楽センスが感じられる。そうして、小田氏の愛情が感じられる。 「走れメロス」の主題歌となった「そのままの君が好き」を冒頭に置き、小田氏の故郷に対する愛を歌った「My Home Town」を最後に持ってきたことで、このアルバムの壮大さが際だっている。「超」が付いてもおかしくない名曲「風の坂道」では小田氏の「人生に対する哲学」が詰まっており、つくづく感服させられる。また、「またたく星に願いを」や「だからブルーにならないで」などはポップで、小田氏の曲の中では比較的気軽に聴ける。 このアルバムで、もっと小田和正という人の持つ「愛」を感じてほしい。というか、感じられるはず。 MY HOME TOWNを楽天で検索 |