HOTEL TIKI-POTO |
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曲目リスト
初めて聴いたときはレンタルだった。 正直、そんなに衝撃的ではなかった。 十四歳など、はっとするような曲もあるのだが… アルバム全体ではつかみどころがない。 CDを返却してしばらくすると、無性に聞きたくなった。 また借りた。 すぐ返した。 でも気づけばまた借りている。 今では一番よく聴くアルバムだ。 よさが分かるまで何度も聴けとは言わない。 知らず知らずのうちに、はまっていく。 そんなアルバムだからです。 ハイロウズ初心者さんには絶対おすすめしない。 けれど私はハイロウズのアルバムの中でこれが一番好きかもしれない。 いや、持っているすべてのCDのうちでも、これが一番かもしれない。 始めのうちは、わかりづらくノリづらく、 けれどある日突然、 昔読んだ本を読み直して、 このアルバムは模索のアルバムだと思います。だから、ヒロトにしろマーシーにしろ、どこに対してベクトルを向けているのかが曖昧だし、中途半端に終わってる感が否めない。自分のことを「最強だ」「無敵だ」「不死身のエレキマンだ」と豪語し続けてきた彼らの最新アルバムの一曲目が音頭であるのはあまりにも拍子抜け。誰をも寄せ付けないようなヒロトのステージパフォーマンスに、多くの人は魅了されたのだと思いますが、「寄せ付けない」ってのは彼の「無敵」の部分と「孤独」の部分の同居だと思うんです。前作の『不死身の花』で彼が歌ったのは不死身である者は孤独であるっていう事の宿命なんですね。その悲哀。不死身であるということを辞めた末に歌うことができたのが「音頭」だと思います。だって音頭は誰をも寄せ付けないどころか、みんなで手を叩いて踊るものですから、彼らは「ミサイルマン」や「エレキマン」であることを放棄して、観客と同じ「人間=マン」になったんですね。「ミサイル」や「エレキ」や「スーパーソニックジェット」の部分を捨てたんですね。 だから攻撃性も失われている。歌うことがないからニューヨークや韓国の観光地を歌い、南国気分に浸るんです。観光ロックです。これは。 もちろん次作の『angel beatle』『Do!The★MUSTANG』を聞けば、ハイロウズが老いと共に死んだなんて誰も言いません。彼らは輝きを失ってなんかいませんが、このアルバムの時はきっと飽和状態だったんだと思います。バブルだったんです。バブル景気の時は、誰だって海外旅行するんです。 ただ、特筆するのは『十四才』です。誰もが絶賛する一曲ですが、この曲を歌うことでヒロトは脱皮を図ったのだと思います。偽りのない、ヒロトの「マン」の部分の肉声だと思います。 私は,アダムスキーが好きです。 「アダムスキー,イェー」 とねっとりしたところが好きです。 「クリーミー」も好きです。 ハイロウズというバンド自体に言えることだが、 このアルバムではブルーハーツの姿はもうここにはない。 のっけから、ロックの欠片もない音頭から始まって、 人を小馬鹿にしたような詞の曲が続く。 確かに楽しいが、悪ノリしすぎと言う点で疑問符もつく。 「14歳」はかろうじて本気のメッセージソングであるが、 明らかに達観していて、感触が違う。 そんなアルバムでも許せてしまうのは、 メンバーの笑いが止まらない姿が目に浮かぶ。 ハイロウズの通算6作目となるアルバム。カモメの鳴き声のような効果音や、ロックンロールピアノの音色がノスタルジックなムードを生み出す第16弾シングル<2>をはじめ、レゲエのリズムをバックに、祭ばやしやオキナワ民謡風の弦楽器が陽気にはじけるホットチューン<1>、スパニッシュギターのイントロとディスコクラシック調のリズムがファンキーな<6>など、シンプルなサウンドのなかにも、多彩なアプローチが光る1枚だ。(松尾宣子) HOTEL TIKI-POTOを楽天で検索 |