トンネル [DVD]

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突如として建設された「ベルリンの壁」によって、理不尽にも家族や大切な人と引き裂かれてしまった人々。壁を突破しようとするものは、東側では即座に銃殺という残酷さ。それでも諦めることができず、壁の下にトンネルを掘って脱出を図るという、映画ならではのモチーフ。これが実話を元にしているというのも驚きであるが、本作はそのようなことが気にならなくなるような名作。三時間ほどの長さが、全く気にならず、一気に見てしまう。トンネルを掘る過程のはらはらどきどき、掘ってから東側の人たちを連れ出すときのスリル(秘密警察の追跡が、不気味な迫力です)、こうした部分は娯楽作品としてみれば見せ場になるわけであるが、本作は押さえた演出で、そうした娯楽的な軽薄さに背を向けているにもかかわらず、やはり引きつけていくところが凄い。リアリズムの凄さとも少し違う迫力は、やはり本作が登場人物の様々なドラマを丹念に描いているところによります。様々な人たちの様々な事情、見ていて、思わず感情移入せずにはいられないほどです。製作者の執念すら感じさせるこの凄さは、ちょっとほかの作品では見ることができません。断然のお薦め!!!特に、ジャケットになっているシーン、涙なしには見れません。
予備知識なしで何となく面白そうと思って観たら、ウルトラおもしろかった!3時間という長さを全く感じさせないのは、なんといっても脚本の面白さでしょう。主人公も最初は剥げてて、脂身の多いブルース・ウィリスみたいな顔したオッサンだなぁという印象だったのに、物語がすすむにつれて、渋くダンディでたくましいナイスガイにイメージが変わっていったぞ。唯一、不満なのは主人公のオッサンとヒロインが、その後ひっついたのかひっつかなかったのかあやふやだったところ。凄い気になるぞ。でも多分、ひっついたんだろう。
戦争によって引き裂かれる恋人、親子、兄妹・・・それぞれの切ない思い。乗り越えられない壁だってトンネルを掘るという手段がある。
真実の愛はどんな脅しにも屈せず、たくましい。
3時間以上の映画だというのに充実感であっという間。
人生の「壁」にぶつかっているあなたにお奨めです。
東ベルリンから西ベルリンへの脱出の物語です。シュタージ(秘密警察)への協力者IM(Inoffizieller Mitarbeiter)になる者,シュタージの無機質な拷問にあう者,シュタージに捕まりそうになる者も出てきて,最後までハラハラドキドキです。エンディングでシュタージの幹部と撃ち合いになったりしないのが,ハリウッド映画とは違うドイツ映画の味わい深いところです。あくまでも映画の中のストーリーですが,主人公たちのスポンサーとなって資金や人工を提供することになる映画会社のスタッフ役も出てきて,こちらはまたなんと俗物っぽいこと。
このようなストーリーが,つい15年前までは本当にあったということは,チェックポイント・チャーリーにある壁博物館に行くとよく分かります。
是非グッバイレーニンと一緒に見ておきたい映画です。
なぜ冷戦中に彼らの姿が日本に伝わらず、彼らの存在を知るのに21世紀まで待たねばならなかったのか。これがこの映画を通じた第一の感想でした。
祖国の分断もなく、アメリカのおかげで平和に浸りながら安保反対闘争や全面講和論が叫ばれ、北朝鮮や文化大革命やポルポト派に対する礼賛論が多数唱えられてきた日本。国家が分断され、壁の双方で多くの犠牲者を出したドイツ。両国の戦後は実に対照的です。壁が建設される前も後も、命がけで西独へ逃れる人は後を絶ちませんでした。45年から61年の壁建設前までに、340万人(東独人口の5人に1人)が西ドイツに脱出し、その半数が若者、25%が医者や専門技術者でした。しかし壁の建設後は逃亡者数が減少し、壁を越えようとして80人が銃殺され、国境沿いの地雷で100人以上が吹き飛ばされました。それでも多数の人が壁を越えて脱出できたのは、難民支援団体の存在による部分が大きいと言えます。
西独では既に60年代から、家族や友人を命懸けで救おうとする人達がいました。これは20年以上拉致事件を放置した日本とは対照的です。北朝鮮への帰国運動が活発化したのも60~70年代ですが、ドイツ人の苦悩をよそに、「共産主義は素晴らしい」などと唱える人が大勢いた当時の日本を考えると、自分が日本人であることが恥ずかしくなります。朝日新聞をはじめ、犯罪的な行為に手を染めた進歩的文化人の多くは、今なお共産主義政権下で苦しむ人達を放置して、学界や政界で平然と暮らしていますが、そのような人達にこそ是非この映画を見て頂き、罪の意識を感じて頂きたい。
とはいえ、これは本当に素晴らしい映画なので、政治とは無縁の人にも是非観て頂きたい。本映画での東独難民に対する支援方法には、北朝鮮難民の支援においても参考になる部分が多いと思います。
   ドイツが東西に分断されていた1960年代、東ドイツの水泳選手ハリーは、妹のロッテを残して西ドイツへ脱出。その後彼はベルリンの壁をはさんで西から東へ抜けるトンネルを掘り、そこから妹を脱出させようと試みる…。
   実際にあったトンネル脱出作戦をモチーフに描いたヒューマン・サスペンス・ドラマ。ベルリンの壁ができた年に生まれたローランド・ズゾ・リヒター監督による執念の作品でもある。最初180分のTVミニ・シリーズを作り、そこから映画用に再編集。ドイツでは10人にひとりは観たと伝え聞いている。一見地味な展開ながらも、観ている間は息をもつかせない緊張感にみなぎっている秀作。東側を決して紋切り型の悪としてとらえず、それぞれの立場の苦悩をも描いているあたりも、ハリウッド型の娯楽映画と違い、当事国ならではの配慮と見識だろう。(的田也寸志)
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