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本田美奈子さんが38歳の若さで、急性骨髄性白血病で急逝されてから3年が過ぎようとしている。 私はこれまでは、本田美奈子さんのあまり熱心なファンとは言えず、アイドル時代も歌のうまい子だなと想った程度で、ミュージカルやクラシック(クロスオーバー)に取り組んでいるという噂を聞いたときも、“歌うこと”に対する彼女の意欲と熱意に賛嘆しつつも、なかなか聴くチャンスがつかめずに時間が過ぎてしまい、そして悲報に接することになってしまった。 最近やっと気持ちを整理して、彼女の遺してくれた作品に接し、そのあまりの美しさ、特に清純な高音の驚異的な伸びにはしばし言葉を失ってしまった。ありきたりの言葉だが、もっと早く聴かなかったことがあまりに悔やまれる。 このアルバムは、本田美奈子さんのクラシック系の第2弾で、サンサーンスの“白鳥”、プッチーニの『トゥーランドット』のアリア”誰も寝てはならぬ”、ドヴォルザークの“新世界(家路)”、グリーグの『ペールギュント』の“ソルヴェイグの歌”といったクラシック作品のほか、“エデンの東”、“ゴッドファーザー〜愛のテーマ”等のスタンダードナンバーも抄録され、そのいずれもが本田美奈子さん渾身の、あくまで清純で伸びやかな高音に心を表われるようで、深い感動に誘われる。本田美奈子さんの歌声は彼女の魂がそのまま歌っているかのようだ。 特に“この素晴らしき世界”が絶品で、「握手したい、元気ですか?」のフレーズでは、彼女の生きることへの熱いメッセージが伝わってくるようで、心が揺さぶられる思いがする。 前作『Ave Maria』でもそうだが、このアルバムも聴き始めた当初は、長年慣れ親しんだクラシック曲に新たにつけられた日本語の歌詞が幾分の違和感を感じたが、何度も聞き及ぶにしたがって、クラシックを「日本語の歌詞で歌う」ことへの本田美奈子さんのこだわり、日本人として日本人のために古典の名作に新たな生命を吹き込んで歌いたいという彼女のスタンスと愛に満ちたメッセージが共感でき、それを歌いこなす彼女のたぐいまれな歌唱力、そして心の奥に響く清楚な歌声と共に、すばらして至宝の歌を遺してくれたものと思う。 このアルバムの発表後、ほどなく過酷な闘病生活に入ることになったわけだが、願わくば、この路線をもっともっと追究して、たくさんの心に響く歌を歌ってほしかったと思う。いま、改めて彼女が遺してくれた数々の素晴らしい歌に心から「ありがとう」を言いたい。心を込めて。 本田美奈子さんが、11月6日急性骨髄性白血病のために急逝されたというニュースには衝撃を受けました。 今日、彼女が残してくれた2004年11月に発売されたアルバム『時』を聴きながら少し思いつくまま記します。 サンサーンスの「白鳥」、プッチーニの「誰も寝てはならぬ」というクラシックの曲が並んでいます。高音の伸びは特筆すべき物がありますね。限界かな、という音域からさらに上の音を細く、しかししっかりと伸びやかに歌いきる実力は並大抵のものではありません。 その軽やかでとても透明感のあるソプラノ・ヴォイスは、クラシックでもなく、ポップスでもない新しい境地を開いたように思えただけにその夭逝がとても残念でなりません。 流石に「ミス・サイゴン」をはじめ、多くのミュージカルの舞台を経験してきた実力はクラシックの世界でもハッとさせるような輝きを持っていました。ドニゼッティの有名なアリア「人知れぬ涙」の絶唱は、テノールとはまた一味違った哀愁を帯びていました。 「新世界」「ソルヴェイグの歌」など、有名な曲が続きましたが、どれも雰囲気良く穏やかな気持ちで聴かせてもらいました。本アルバムには本田さん自身が作詞をした曲も多く、レスピーギの「風のくちづけ」など、曲の雰囲気と詩がよくあっていましたね。 ラストの「この素晴らしき世界」を聴きながら、駆け足で走りぬけたその30数年の人生を振り返りたいと思います。 様々な音楽ジャンルに挑戦し、今まさに大輪の花が咲こうとした矢先に病魔に襲われたことがとても残念でなりません。どうか安らかにお眠りください。 「みんな一緒にずっと青春して行こう」 いつも、そう言っていた彼女が、私たちを置いて先に、逝ってしまいました。 長年の努力の証明でもある、美しい歌声と表現力、そして天性の美貌 まさに、これから 天下無敵 となるハズだったのに・・・。 このアルバム「時」には、同じ時代を、みんなで生きて行こうと、いう 彼女のメッセージが、込められています。 肉体は、滅んでしまいましたが、その精神と歌声は、永遠です。 これからも、同じ時代を生きてゆく歌声が、響きます。 前作AVEMARIAに負けないくらいの力作。 コロンビアのクラシックの力の入れようは真剣だ。 岡野プロデューサーの力作でもある。 本田美奈子.のクラシック進出成功の証でもある。 ポップス出身のアーテイストでここまで成長した者はいるだろうか? 本田美奈子のマルチの才能を世間の大勢の方に認識して頂きたい。 本当に今後が楽しみのアーティストである。 是非聞くべし。 本田美奈子は80年代後期より大ファンで、ミュージカル等も可能な限り観に行っていたのですが、ここ数年は彼女のみならず新作CDを買わない生活をしており、恥ずかしながら、緊急入院の報を受けて購入した次第でした。 しかしながら、ルネッサンス、ニュー・トロルス等、クラシック的要素を多大に取り入れたロックを好んで聴いてきた自分の耳には、それらの大半を凌駕する素晴しい作品と写ります。 全曲が、歌声の表情の豊かさ、多岐に渡る音楽に挑戦してきた人ならではの表現の巧みさに満ちていて素晴しいです。前作「アヴェ・マリア」でわずかに見られたリズムのブレ、声の裏返りもなく(あっても、味として成立させている)、何より、歌声の温かみ、存在感、押し付けがましくない力強さは比類のないオーラを放っているようにさえ思えます。 さらには、歌詞の付け方が独特で、メロディの波長と必ずしも同調していないように感じられ、賛否の分かれるところと感じますが、自分としては作詞家と歌手の信頼関係がなければなしえない試みと感じられ、より高度な表現を目指す試みとうつりました。 クラシックのソプラノ歌手としての本田美奈子がその分野で上手さにおいてどのぐらいのランクなのかは分かりませんが、この作品における歌唱は、技術、経験値、感性のすべてが備わっていなければ体現できない境地と感じます。 アイドルとしてのデビュー時から歌唱力には才能を感じさせた人でしたが、ここまでの進化にはひたすら頭が下がります。 時を楽天で検索 |