ジャン=リュック・ゴダール DVD-BOX PART2 |
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4本組のうち「小さな兵隊」('60)を除く3本は、キネマ旬報社が'84年に発行した「映画史上ベスト200(ヨーロッパ映画編)」に選出されており、初期ゴダールの作品中でも贅沢な組み合わせといえるでしょう。 「勝手にしやがれ」('59)は、ハンディ・カメラという技術革新を用いた映像と、映画文法を逸脱したリズム重視の編集、とぼけたようなジャズの使い方など、旧態依然とした映画界を軽やかに変革する、まさにヌーヴェル・ヴァーグを最も体現する映画。ハリウッドのフィルム・ノワール(暗黒映画=ギャング映画)にオマージュを捧げつつ、換骨奪胎したようなモチーフを組合せる手法が早くも存分に展開されています。 この処女長編はルイ・デリュック賞を受賞しますが、頭の硬い保守派には、素人が撮った浮薄でデタラメな映画だと映ったようです。しかし、その後の多大な影響や映画史の流れから、今やその評価は不動のもの。そればかりか、現在のゴダールは映像と台詞と音響の細部にまで拘り、もっとも豊かな映画的至福を提供する作家である、ということに異論をはさむ者はいないでしょう。 「気狂いピエロ」('65)で再びジャン・ポール・ベルモントを起用し、今度は原色カラーで悪漢映画の再構築に取り組みます。名シーン、名セリフだけを繋いで作ったような構成は、もはやモダン・ポップアートの領域。 ヌーヴェル・ヴァーグ(新しい波)とは表現上の革命であり、それ以前の表現方法との相違を意識できるかどうかで、その新しさの感じ方、受けるインパクトが違ってくると思います。様々にパクられた後、何でもありとなった現在では、過剰な情報にややもすると肩透かしを食ったような印象を持つかもしれませんが、オリジナルとしての実験精神、変革への気概といったものを是非とも感じとるべきでしょう。絵画で言えば印象派の台頭、音楽で言えばパンク・ムーブメントといった動きと重ねて観ると良いと思います。 ジャン=リュック・ゴダール DVD-BOX PART2を楽天で検索 |