ライフ・イズ・ベースボール |
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(警告:結末に言及しているので、未見の方はご注意)拾いモノの佳作だろう。応援してやまないレッドソックスが敗れるのではないか、自分が手掛けた劇作がこきおろされるのではないか、主人公ニックの心を悩ませる2つの不安がストーリーの軸となって並走し、やがて交錯する。 人生の苦味を感じさせる、ニックを取り巻く人間模様。何かの啓示を感じさせるような黒人女性ドライバー(と子供)の存在。やがてニックの暴発という一抹のスリルから、憎っくき批評家も実は自分と同じレッドソックスのファンだったというオチに至るまで、ベタな野球ファン映画ではない、ウィットとペーソスに満ちたストーリーが実にいい。会話劇の絶妙さに表れているように、大人っぽい味わいと、文学的なインテリジェンスを感じさせられる映画だ。 (追記)かつて阪神タイガースを「神のお告げ」と無理矢理退団した、あの「暗黒助っ人」グリーンウェルもレッドソックスの代打で出場しているシーンあり! 結果は…、書きませんが大笑い。 1986年のニューヨーク、メッツとレッドソックスがワールドシリーズで戦っている中、大のレッドソックスファンの劇作家が新作を発表する。彼は長年スランプで私生活でも離婚の危機に陥っていたが、今回は久々の自信作、しかし、NYきっての辛辣な劇評家が自作を観に来ることを知り、内心穏やかではなかった、、、。名古屋地区ではDVD発売直前の9月にスプラッシュ公開された今作、マイケル・キートンとロバート・ダウニーJrのちょっと気になる共演(実質はキートンのビリング、ワン・トップでダウニーはゲスト的存在)に、折りしも野球が日米共にレギュラーシーズンが終わり、いよいよ覇権を賭けたステージが始まる(始まった)という正に鑑賞するには絶妙なタイミングで対峙したのだが、結局、作家の劇場初日を契機によぎる不安と強迫観念のドラマが陰鬱と続く展開で、“ベースボール”は物語の背景としてと、彼の激情的心理の起爆のスイッチを押す要因としてしか語られない。これは本来なら小説や演劇世界の方が相応しいと思える題材、DVDのジャケットデザインと、時折インサートされるシェイ・スタジアムのグランドからスタンドを見上げるショットがかなりそそられる割には、野球ファンとして残念な処。ただし、劇中何度も繰り返される“Baseball is Life”のセリフ回しを、よりテーマに合った「ライフ・イズ・ベースボール」と言い替えて邦題にしたセンスは悪くない。 ライフ・イズ・ベースボールを楽天で検索 |