バッドタイム |
|
売れ筋ランク > バッドタイム
「戦争」、それを、ついこの前終わった、いや、未だ終わらない「アフガニスタン戦争」という設定にしたところに、とてつもない悲劇を感じた。と同時に物凄くリアルな話になっていた。 「止まらない戦争」真っ只中のアメリカ。 今のアメリカに、きっとたくさんの「ジム」が居るに違いない。 直接、「戦争の悲劇」が心に訴えかけてくる。 ジムの怒りの根源は「戦争」。 しかし、ラストシーンでは「自ら嫌悪する自分」に怒りは向けられている。 時間軸に捻りがあるわけでもなく、ストーリーに捻りがあるわけでもなく、非常に判りやすいストーリーだった。決して後味は良くないが、衝撃的なラストが実に印象的。 考えながら観る一方で、クライム・アクション作品としての大きな娯楽性が嬉しい。 強烈な作品だ。それが魅力でもあり、欠点でもある。クリスチャン・ベイル演じる主人公は凄まじく暴力的だ。戦争後遺症で苦しみながら、その自覚が無く、居場所を見つけられないもどかしさと怒りにあふれている。決して根っからの悪人ではない。女を愛し、家庭を持ちたい思いは人一倍。しかし地獄を乗り越えてきた事から来る過剰な自信と壊れた価値観がそれを妨げる。そして戦争から逃げられない事を痛感させられた彼の怒りは爆発する。 最後の友人との道行きはとりわけ凄まじい。主人公同様ワルの道に惹かれる彼だが、主人公の悲劇が彼に人生を取り戻させる。毒をもって毒を制するような展開で、その凄まじさに正直不愉快になる人もいるだろう。だが無視すべきではない。あえて指摘しないが、この映画が突きつける数々の問題と今の日本は決して無縁ではないからだ。 戦争後遺症から暴力の衝動へと向かうタクシードライバーやローリングサンダー系がお好きなら是非。クリスチャンベールのアメリカンサイコを越える狂気の演技が最高に燃えます。 バッドタイムを楽天で検索 |